ラリー・エルモア

ラリー・エルモア（Larry Elmore, 1948年8月5日 - ）は、アメリカ合衆国出身のファンタジー画家であり、その作品はビデオゲーム、漫画、雑誌、書籍など、多岐にわたるメディアを彩ってきました。特に、ダンジョンズ&ドラゴンズ（D&D）やドラゴンランスといった人気シリーズのイラストレーションで広く知られています。また、コミックシリーズ「SnarfQuest」の制作や、書籍「Reflections of Myth」の執筆も手掛けています。

若年期と教育

エルモアは1948年8月5日にケンタッキー州ルイビルで生まれ、同州中西部のグレイソン郡で育ちました。彼は幼少期を自然豊かな環境で過ごし、その風景が彼の想像力を育む土壌となりました。エルモア自身は、当時の学校には絵画の授業がなかったため、授業中に絵を描いて過ごしていたと語っています。教師によく絵を破られていたそうで、もし破られた絵一枚につき25セントもらえたらと願っていたそうです。彼はウェスタンケンタッキー大学で美術を専攻し、本格的に絵画の道へと進みました。

キャリア

大学卒業後、エルモアはアメリカ陸軍に徴兵され、ドイツに駐留しました。退役後、彼はフォート・ノックス訓練補助部門でイラストレーターとして働き、3年間勤務しました。その後、フリーランスのイラストレーターとして独立し、「National Lampoon」や「Heavy Metal」といった雑誌で作品が掲載されるようになりました。

フリーランスとして活動していた頃、友人の紹介でダンジョンズ&ドラゴンズの世界に出会います。1981年11月には、TSR社の社員となり、D&Dのプロデューサーとして、冒険モジュール、ゲームブック、小説の挿絵、ポスター、カレンダーなど、多岐にわたる作品を手がけました。また、雑誌「Dragon」にコミック「SnarfQuest」を連載し、ドラゴンランス・サーガのビジュアルデザインも担当し、シリーズのために多数の初期スケッチを描きました。

1987年にTSR社を退社した後も、エルモアはフリーランスのアーティストとして活躍を続けました。彼は、「マジック：ザ・ギャザリング」のトレーディングカードゲームにイラストを提供し、MMORPG「エバークエスト」のカバーアートも手掛けました。

彼の作品は、書籍「Masters of Dragonlance Art」として出版され、その芸術的な才能とファンタジー世界への貢献が広く認められています。

私生活

1971年、ドイツで陸軍に勤務していた際に、エルモアは妻のベティと結婚しました。二人の間には二人の子供がいます。家族との絆を大切にしながら、エルモアは創作活動を続けています。

ラリー・エルモアは、その独特なスタイルとファンタジー世界への深い理解で、数多くの人々に夢と感動を与えてきました。彼の作品は、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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