ラワン・セウ

ラワン・セウ、ジャワ語で「千の窓」を意味するこの建物は、インドネシアのスマランに位置する歴史的な建築物です。オランダ植民地時代、蘭印鉄道（Nederlandsche Spoorweg Maatschapij）の本社ビルとして建設されました。

歴史

スマランは、1867年にインドネシアで最初の鉄道が開通した場所であり、鉄道の歴史において重要な役割を果たしました。蘭印鉄道の本社ビルは、スマラン駅からほど近い町の中心部に建てられ、その壮大な姿は当時から人々の目を引いていました。本館は1904年から1907年にかけて建設され、その後数年をかけて3棟の別館が増築されました。これにより、ラワン・セウはより複雑で大規模な建築物群となりました。

インドネシアが独立した後、ラワン・セウはインドネシア鉄道の所有となり、その歴史的な価値が認識されるようになりました。1992年には、インドネシアの文化遺産として正式に登録され、鉄道資料館として一般公開されることになりました。現在では、鉄道関連の展示だけでなく、様々な文化的なイベントが開催される場所としても活用されています。

戦争と心霊スポットの噂

この建物の周辺では、1945年10月にセマランの五日間戦争と呼ばれる激しい戦闘が繰り広げられました。この戦争で多くの犠牲者が出たことから、ラワン・セウはいつしか地元で心霊スポットとしても噂されるようになりました。歴史的な背景と相まって、その神秘的な雰囲気がさらに増幅されたと言えるでしょう。

現在

現在、ラワン・セウは観光名所として多くの人々が訪れています。その独特な建築美と歴史的な背景、そして心霊スポットとしての噂が、訪問者を惹きつけています。建物内部には、当時の鉄道関連の資料が展示されているほか、様々なイベントが開催されています。スマランを訪れる際には、ぜひ足を運んで、その歴史と文化に触れてみてください。

脚注

関連項目
インドネシアの鉄道

外部リンク

ラワン・セウ - ウェイバックマシン（2019年3月30日アーカイブ分）

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