ランシド

ランシド（Rancid）

ランシドは、1991年にカリフォルニア州バークレーで誕生したパンクロックバンドです。このバンドは、音楽だけでなく、独自のスタイルや哲学でも知られています。バンドメンバーは、ティム・アームストロング、マット・フリーマン、ラーズ・フレデリクセン、そしてブランデン・スタインエッカートから成り立っています。

バンドの始まり

ランシドのルーツは1987年にまで遡ります。この年、ティム・アームストロングとマット・フリーマンを中心に、オペレーション・アイヴィーが結成されました。彼らは地元のギルマン・ストリートで活動していたものの、急激な人気のため、1990年には解散を余儀なくされました。解散後、ティムはアルコールと薬物に溺れ、一時はホームレスとなりましたが、友人たちの支援を受けて立ち直り、1991年にランシドを結成しました。

音楽活動の始まり

1992年にリリースされたシングルEP『Rancid』でジャンルとしての確立を果たし、続く1993年にはファーストアルバム『ランシド』を発表。このアルバムはアメリカとヨーロッパでツアーを行い、バンドの名声を高めました。バンドは同年にラーズ・フレデリクセンを新たなメンバーとして迎え入れ、さらに音楽活動を拡大させました。

その後、1994年にリリースされたセカンドアルバム『レッツ・ゴー』も成功を収め、インディーズレーベルにとどまることを選びつつも、多くのメジャーからのオファーを受けました。95年には鈴木和男によるプロデュースのもと、サードアルバム『…アンド・アウト・カム・ジ・ウルブス』をリリースし、代表曲「タイム・ボム」が大ヒット。これにより、ランシドはインディーの枠を超え、多くのリスナーに支持される存在となりました。

さらなる進化

1998年にリリースされた『ライフ・ウォウント・ウェイト』では、レゲエやダブの要素が多く取り入れられ、新しい音楽スタイルを確立。このアルバムも評価が高く、バンドの成長を感じさせました。その後もランシドは、セルフタイトルのアルバムや、キャリアの中で8枚以上のスタジオアルバムを発表し続けます。

2003年にはアルバム『インデストラクティブル』をリリースし、亡くなった友人たちへの追悼をテーマにした楽曲が多く含まれています。また、2009年や2014年、2017年にも新たなアルバムを発表し、熱心なファンを魅了し続けました。

交流と影響

2002年、ランシドはNOFXとともに互いの曲をカバーしたアルバムをリリースし、両バンドの個性が反映された楽曲が収められています。また、ラーズ・フレデリクセンは亡き兄が設立したグループのリーダーとしても知られています。メンバー各自はソロプロジェクトも活発に行っており、音楽シーンで多様な活動を展開しています。

現在

ランシドは、2023年にはアルバム『トゥモロー・ネバー・カムズ』をリリースし、今もなおシーンで輝きを放つ存在です。時代を超えたパンクロックのアイコンとして、今後の活動にも期待が寄せられています。

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