ランド・セキュリティーズ

ランド・セキュリティーズ・グループ：イギリス不動産市場をリードする企業

ランド・セキュリティーズ・グループ（Land Securities Group plc）は、イギリスを代表する不動産投資信託（REIT）であり、不動産の投資と管理を主な事業とする企業です。ロンドン証券取引所にも上場しており（LSE: LAND）、その歴史は1944年に設立されたLand Securities Investment Trust Limitedにまで遡ります。

揺るぎない歴史と成長

創設者Harold Samuelは、ケンジントン地区の家屋数軒と政府資産の取得から事業をスタートさせました。その後、ウエストエンド周辺の商業用不動産への投資に注力し、1950年には創業時の60倍もの資産規模にまで成長を遂げました。1955年にはRavensfield Investment Trustを買収し、イングランド各地のショッピングセンターをポートフォリオに加えました。

事業拡大は、マンチェスターやグラスゴーといった地域への産業用不動産投資にも及びました。しかし、1970年代の不動産不況を乗り越えるため、資産の整理と経営体制の再編を行い、1980年代には大規模ショッピングセンター開発への投資を再開します。初期には海外不動産も保有していましたが、1971年以降はイギリス国内への投資に集中しています。1982年には社名をLand Securities plcに変更しました。

2000年代に入ると、大規模な買収や事業再編が進行します。2004年には、セグロとの間で資産交換を行い、商業用不動産のポートフォリオを強化しました。2007年には、REITを中心とした事業体制への転換を完了させ、現在の企業構造を確立しました。2017年には、ブランド名をLandsecに変更し、新たなステージへと進んでいます。

主要資産：ロンドン中心部から全国へ

ランド・セキュリティーズ・グループの保有資産は多岐に渡り、その中心はロンドン中心部のオフィスビルです。オフィスビルは保有資産の過半数を占め、商業用不動産が約3割強を占めています。

主な保有不動産:

オフィスビル:
Portland House（シティ・オブ・ウェストミンスター）
Cardinal Place（ロンドン）

ショッピングセンター・アウトレット:
One New Change（シティ・オブ・ロンドン）
O2 Centre（ロンドン）
Southside Wandsworth（ワンズワース）
West 12（シェパーズ・ブッシュ）
Lewisham Shopping Centre（ルイシャム）
Westwood Cross Shopping Centre（サネット）
Bluewater Shopping Centre（ケント州）
Gunwharf Quays（ポーツマス）
Westgate Shopping Centre（オックスフォード）
Lakeside Shopping Centre（エセックス）
The Galleria（ハートフォードシャー）
Priory Square（バーミンガム）
Bentley Bridge Leisure Park（ウルヴァーハンプトン）
Trinity Leeds（リーズ）
White Rose Shopping Centre（リーズ）
Team Valley Retail World（ゲーツヘッド）
* St David's（カーディフ）

これらの物件は、ロンドンや主要都市圏におけるランドマーク的な存在であり、高い収益性と安定性を誇っています。特に、ピカデリーサーカスのネオンサインや街頭ディスプレイも保有しており、ロンドンの街並みにも貢献しています。

未来への展望

ランド・セキュリティーズ・グループは、長年に渡る経験と実績、そして多様な不動産ポートフォリオを基盤に、イギリスの不動産市場におけるリーダーシップを維持し続けています。今後の動向にも注目が集まります。

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