ラヴァーズ・コンチェルト

ラヴァース・コンチェルト (A Lover's Concerto)

「ラヴァース・コンチェルト」は、サンディ・リンザーとデニー・ランドルによって作られたアメリカのポップソングです。1965年にザ・トイズが歌い、大ヒットしました。

概要

ザ・トイズのオリジナルバージョンは、Billboard Hot 100で最高2位を記録し、キャッシュボックスとカナダRPMでは1位を獲得しました。この曲は、J.S.バッハの『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』に収録されている『メヌエット ト長調 BWV Anh.II/114』を基にしています。元々は3/4拍子で書かれたメヌエットを、4/4拍子にアレンジしたのが「ラヴァース・コンチェルト」です。

このメヌエットは、長らくバッハの作品とされていましたが、現在ではクリスティアン・ペツォールトの作品であるというのが一般的な見解です。編曲はチャーリー・カレロが担当しました。

スタンダード・ナンバーとして

ザ・トイズのヒット以降、「ラヴァース・コンチェルト」は多くのアーティストによってカバーされています。クインシー・ジョーンズ、レノン・シスターズ、シラ・ブラック、ザ・デルフォニックス、サラ・ヴォーン、スプリームスなどがレコーディングしています。

日本では、特にサラ・ヴォーンのバージョンが有名で、三菱自動車工業のシャリオグランディスのCMや、フジテレビのドラマ『不機嫌なジーン』の挿入歌として使用されました。

日本のミュージシャンによるカバーも多数存在します。1966年のNHK紅白歌合戦で金井克子が歌唱したほか、尾崎紀世彦がザ・ワンダースとして、またソロでもレコーディングしています。その他、ザ・ピーナッツ、ジローズ、薬師丸ひろ子、桑田佳祐などがこの曲をカバーしています。DEENは、この曲をフィーチャーしたアルバム『LOVERS CONCERTO』を発表し、インストゥルメンタルバージョンも収録しています。

映画での使用

「ラヴァース・コンチェルト」は、以下の映画で使用されています。

エレクトリック・ドリーム (1984年)
陽のあたる教室 (1995年)
接続 ザ・コンタクト (1997年)
アンナ・マデリーナ (1998年)

その他の使用

BACHプラザ（テレビ埼玉） - オープニング・エンディングテーマ
JR西日本 - 183系・485系〈雷鳥・北近畿等〉の車内チャイム
タモリ倶楽部（テレビ朝日） - 「空耳アワー」で、サラ・ヴォーンのバージョンが紹介
クイズ仕事人（ABCテレビ） - 関西ローカル時代のエンディングテーマ

「ラヴァース・コンチェルト」は、クラシック音楽を基にした美しいメロディーと、様々なアレンジによって、時代を超えて愛されるスタンダードナンバーとなっています。

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