ラ・ママ新人コント大会

ラ・ママ新人コント大会の歴史

ラ・ママ新人コント大会（らまましんじんこんとたいかい）は、1986年1月24日から東京・渋谷のライブハウス「渋谷La.mama」で行われているお笑いライブです。主催は渡辺正行で、コントだけでなく漫才師も参加する形式を取っています。

当初、この大会は渡辺正行が所属していたコント赤信号の新ネタ発表会として始まりました。しかし、次第に芸人たちは各自の活動を活発化させ、最終的に「若手芸人の育成」という目的で現在の形に至りました。運営に関しては、放送作家の植竹公和がメインで構成を担い、劇団七曜日が運営を行っていました。

当初から、渡辺と植竹はTBSの番組『落語特選会』のパロディを用いた司会で進行し、独自の雰囲気を醸し出していました。1980年代当時、吉本興業を除くプロダクションでは若手芸人のライブがほとんど行われていなかったため、この大会は多くの芸人にとって貴重な発表の場でした。また、この大会は渡辺が個人で運営していたM2カンパニーのオーディションも兼ねていました。

1990年代には、お笑いブームの先駆けとして多くのメディアに取り上げられ、爆笑問題やウッチャンナンチャンが初舞台を踏んだ場所としても知られています。これらの芸人たちは、この大会を通じてテレビでの活躍へとつながりました。彼らは記念大会に特別ゲストとして参加し、当時のネタを披露していることが多いです。

大会の重要な要素として「コーラスライン」というコーナーがあります。ここでは新人芸人が観客によって評価され、不人気の場合は強制終了となるシステムが導入されています。この制度は、最初は素人同然の芸人が多く参加する中で始まりました。観客の手によって決まるこの厳しい評価が、芸人たちの成長を促しています。

爆笑問題が初めてこの大会に出た際には、強制終了されずにネタをやりきり、その後スカウトされるという逸話も残されています。その後、彼らは「一匹竜」といったインパクトのある芸人を取り上げ、彼らの存在が大会をより興味深いものにしています。

過去には、ウッチャンナンチャンや爆笑問題、道楽道楽のような大物芸人が名を連ね、彼らの活躍を一手に担ってきました。また、現在も多くの若手芸人たちが新たに参加しています。

2020年には新型コロナウイルスの影響で数ヶ月公演が見送られましたが、その後「NABE-1グランプリ」という新しい形式の賞レースをオンラインで実施し、渡辺が自腹で設けた賞金が参加者を励ましています。

2023年、ラ・ママ新人コント大会は400回を迎えましたが、主催の渡辺は引退も考えていました。しかし、スピードワゴンの小沢一敬に引き留められ、今後も大会が継続されることが決まっています。現在は、渡辺と小沢で司会を行っています。

この大会は、お笑い界において若手の新たな才能が発掘される場として、これからも多くの注目を集め続けることでしょう。

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