ラ・リオハ州 (スペイン)

ラ・リオハ州について

概要

ラ・リオハ州（La Rioja）はスペインにおける自治州の一つであり、ラ・リオハ県のみで構成されています。この州の州都及び県都はログローニョです。ラ・リオハ州はバスク州、ナバーラ州、アラゴン州、カスティーリャ・イ・レオン州と隣接しており、エブロ川が州を貫流しています。この地域は、特にリオハ・ワインの生産地として広く名を知られています。

歴史

中世の時代

ラ・リオハの地域名は、1099年に記されたミランダ・デ・エブロのフエロに登場しています。この名称は、近隣のオハ川に由来すると考えられています。10世紀頃には、この地域でナバーラ王国とカスティーリャ王国の争いが展開されましたが、最終的に1173年にカスティーリャ王国に組み込まれました。

県の設置から自治州の独立まで

19世紀前半、スペイン全土に新たに県が設置される過程で、この地域はブルゴス地方とソリア地方の一部として扱われました。1808年から1814年までのスペイン独立戦争中、ナポレオン軍に占領され、その後の1812年憲法でラ・リオハ地方は独立した県として宣言されることになります。1822年には一時的にログローニョ県が設立されましたが、フェルナンド7世の命令によりその後に廃止されました。ところが1833年には、カスティーリャ・ラ・ビエハ地方の一部として再度ログローニョ県が設置されました。

フランコ政権が終わる1939年から1975年の期間の後、1980年にログローニョ県はラ・リオハ県に改称され、1982年にはサン・ミリャン基本法に基づいてラ・リオハ州が創設されました。この時、ラ・リオハ県は単独で州となり、1県1州の体制が築かれました。1992年には公立のラ・リオハ大学、そして2009年には私立のラ・リオハ国際大学が設立されています。

人口と行政区画

ラ・リオハ州はスペインの17自治州の中で、バレアレス諸島州に次いで面積が小さく、また人口も最も少ない地域です。州都のログローニョにはこの州の人口の約半数が住んでおり、174のムニシピオのうち多くが500人にも満たない小さな自治体です。

司法管轄区

ラ・リオハの行政区は3つの司法管轄区に分かれています。各司法管轄区には中心となる自治体があります。
1. アロ司法管轄区: アバロス、アングシアーナなどの町
2. カラオーラ司法管轄区: アギラール・デル・リオ・アラーマ、アルカナドレなどの町
3. ログローニョ司法管轄区: ログローニョを中心とした地域

著名な人物

ラ・リオハ州は数多くの著名人を輩出しています。中でも、詩人ゴンサロ・デ・ベルセオや化学者ファン・ホセ・デ・エルヤルなどが有名です。また、現在の政治に携わるホセ・イグナシオ・ペレスやダニエル・アランスビアなどもこの州出身です。これらの人物は、それぞれの分野で独自の影響を与え、多様な文化を形作っています。

まとめ

ラ・リオハ州はその豊かな歴史と文化、そして美味しいワインで知られるエリアです。独特の地域性を持ち、特にワイン愛好家や歴史愛好家にとって魅力的なスポットとなっています。スペインの他の地域と比べるとあまり知られていないかもしれませんが、訪れる価値のある場所です。

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