リアム・メッサム

リアム・メッサム（Liam Messam）

ニュージーランドが生んだ屈指のフランカー、リアム・メッサムは、1984年3月25日にマールボロで生を受けました。188cm、108kgという恵まれた体格を持つ彼は、フィールド上でその強靭さとダイナミズムを発揮し、長年にわたり世界のラグビーシーンで存在感を示しています。主戦場はフランカー（FL）であり、献身的なタックルとブレイクダウンでの働きでチームに貢献してきました。

彼のラグビーキャリアは、ロトルアボーイズ高校で基礎を築いた後、スーパーラグビーの強豪チーフスで本格化します。チーフスではキャリアを通じて複数回にわたりプレーし、チームの中心選手として活躍しました。

国際舞台においては、ラグビー大国ニュージーランドの代表チーム、オールブラックスの一員として名を連ねました。2017年11月時点で、通算45キャップを記録しており、世界のトップレベルで戦い続けた証と言えるでしょう。また、マオリ・オールブラックスとしてもプレーした経験を持ち、そのルーツに根差した活動も行っています。

メッサムの多才さは、15人制だけでなく7人制ラグビーでも発揮されました。ニュージーランド代表の7人制チームにも選出され、国際的なセブンズの舞台でも輝かしい実績を残しています。特に、2006年と2010年のコモンウェルスゲームズでは、チームの優勝に貢献し、2大会連続で金メダルを獲得するという偉業を成し遂げました。さらに、2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、7人制ニュージーランド代表のリザーブメンバーとして選ばれています。

クラブキャリアにおいては、チーフスでの長い歴史に加え、海外での挑戦も行いました。2015年には日本のトップリーグに参戦し、東芝ブレイブルーパス（現 東芝ブレイブルーパス東京）の一員となりました。同年11月28日に行われたジャパンラグビートップリーグ第3節のホンダヒート戦では途中出場を果たし、これが日本での公式戦デビューとなりました。日本でのプレーを経て、2017年にはチーフスに一時復帰しましたが、翌2018年には東芝を退団。その後、フランスの強豪RCトゥーロンへと移籍し、ヨーロッパの舞台でもその実力を示しました。2020年にトゥーロンを離れた後、キャリアの中で3度目となるチーフスへの復帰を2021年に果たしています。

現在もワイカトに所属し、ベテランとしてチームを牽引する彼のキャリアは、ニュージーランド国内のトップリーグからスーパーラグビー、そして日本、フランスといった世界のリーグ、さらに15人制と7人制の代表活動と、非常に幅広い経験に彩られています。タフなフランカーとして、またリーダーとしても高く評価されるリアム・メッサムは、世界のラグビー史にその名を刻む選手の一人です。

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