リエヴァン

リエヴァン (Liévin) の歴史と現状

リエヴァンは、フランスのオー＝ド＝フランス地域圏、パ＝ド＝カレー県に位置するコミューンです。その歴史は古く、新石器時代やガロ・ローマ時代の遺跡が発見されています。

古代から中世

コミューンの最高地点であるリョーモン山では、新石器時代とガロ・ローマ時代の遺跡が見つかっています。また、メロヴィング朝時代のネクロポリスがあったことを示す752もの墓が発見されており、この地が古くから人々の生活の場であったことを示しています。

中世のリエヴァンは、人口わずか150人ほどの小さな農村でした。1414年の記録にも、その規模の小ささが記されています。

鉱業の発展と二つの世界大戦

リエヴァンの運命を大きく変えたのは、1857年の石炭鉱脈の発見でした。これにより、地域経済は活性化し、リエヴァンは一躍鉱山の町として発展を遂げます。人口は急増し、1914年には25,698人に達しました。

しかし、第一次世界大戦がその成長を突然、断ち切ります。町は廃墟と化し、教会や城などの建物は破壊されました。リエヴァンでは400人の民間人と600人の兵士が命を落とし、その悲劇を忘れないために、コミューンにはクロワ・ド・ゲール勲章が授与されました。

戦後、リエヴァンは復興を遂げ、鉱山も再開されました。しかし、第二次世界大戦の勃発により、再び町の成長は停滞します。1940年にはドイツ軍が進駐し、この時代に220人の民間人と225人の軍人が犠牲となりました。1944年9月2日、イギリス陸軍第8師団によってリエヴァンは解放されました。

鉱業の衰退と新たな課題

戦後、再び復興が進み鉱業も盛んになりますが、同時に珪肺に苦しむ鉱山労働者が増加しました。1960年代以降、鉱業は衰退の一途をたどり、1980年代までに多くの鉱山が閉鎖されました。鉱業の終焉は、リエヴァンの主要な経済活動を奪い、都市は経済的な苦境に立たされます。

2008年の失業率は9.16%と、フランス国内平均の12.9%と比較しても高い水準にありました。

現在のリエヴァン

現在、リエヴァンは鉱業に代わる新たな産業の育成や、雇用の創出に力を入れています。また、歴史的な遺産や文化を活かした観光にも取り組んでいます。

交通

道路: オートルート A21、A211、A26
鉄道: TERノール＝パ・ド・カレー、リエヴァン駅

姉妹都市

ホーエンリンブルク、ドイツ
ブルック・アン・デア・ミュア、オーストリア
パスヴァリス、リトアニア
リブニク、ポーランド
ラ・ヴァレット＝デュ＝ヴァール、フランス
ムスクロン、ベルギー

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