リオ・ロボ

リオ・ロボの概要

『リオ・ロボ』（原題：Rio Lobo）は、1970年に公開されたアメリカの西部劇映画です。監督はハワード・ホークスで、主演には名優ジョン・ウェインが起用されています。本作は、ホークスが手がけた西部劇映画の中で、特に『赤い河』（1948年）、『リオ・ブラボー』（1959年）、『エル・ドラド』（1966年）と並ぶ最終作品であり、監督の遺作ともなりました。物語は、この4作品と同様の基本的なプロットを共有しています。

あらすじ

物語は南北戦争の終息を迎える時期、北軍のマクナリー大佐が金塊を護衛する任務を課せられたことから始まります。彼の護衛を受けた列車が、南軍のコルドナ大尉率いるゲリラに襲撃されてしまいます。マクナリーは捕虜となるものの、巧妙に脱出し、逆にコルドナとその部下タスカロラを捕らえます。しかし、彼らは北軍内に潜む密通者のことを口にしませんでした。マクナリーは、自軍の裏切り者を見つけ出すことに強い意志を燃やします。

次第に戦争が終わると、敵と味方の境界がぼやけていきます。マクナリーはコルドナ、タスカロラと共に酒を酌み交わし、互いの立場を理解し合う関係へと進展していきます。タスカロラは故郷のテキサス州リオ・ロボに戻ると告げ、彼に餞別を渡すマクナリー。やがて、コルドナからの連絡でブラックソーンの街を訪れることにします。

ここで、彼は若い娘シャスタを助けることになります。彼女は悪徳保安官ヘンドリックスに追われ、自身の仲間を殺されていたのです。コルドナは、ヘンドリックスの背後に北軍の密通者ケッチャムがいることをマクナリーに教え、彼の牧場が危機にさらされていることを伝えます。

リオ・ロボへの道

マクナリー、コルドナ、シャスタはリオ・ロボを目指します。途中の宿泊地で、シャスタはマクナリーの安心感を承知し、彼の隣で眠りに入ります。しかし、マクナリーはその年齢を意識させられ、内心で腐りそうになります。

リオ・ロボに到着すると、タスカロラが馬泥棒の濡れ衣を着せられ逮捕され、彼の祖父フィリップスが暴挙に脅かされていることが判明します。タスカロラの恋人たちや歯医者たちの助けを借りつつ、彼らは祖父を救出します。次に、ケッチャムの隠れ家に攻撃を仕掛けることになるのです。

最後の対決

ついに、北軍の裏切り者がケッチャムであることが明らかになります。マクナリーは彼を人質として保安官事務所を占拠し、タスカロラを解放しますが、ヘンドリックスは逆にコルドナを捕らえてしまいます。彼は人質交換を要求し、マクナリーたちはヘンドリックスとケッチャムの一味との決戦に挑むことになります。

この作品は、裏切りや友情をテーマにし、様々な登場人物の苦悩や勇気を描き出しています。ハワード・ホークスの独特の視点とともに、ジョン・ウェインの魅力的な演技が見どころの一つです。

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