リカルド・アルバレス

リカルド・ガブリエル・アルバレス：華麗なるミッドフィルダーの軌跡

1988年4月12日、アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれたリカルド・ガブリエル・アルバレス。「リッキー」の愛称で知られる彼は、類まれな才能を持つミッドフィルダーとして、世界中のサッカーファンを魅了しました。

ボカ・ジュニアーズから世界へ

ボカ・ジュニアーズの下部組織で才能を開花させたアルバレスは、2008年、CAベレス・サルスフィエルドとプロ契約を結びます。しかし、デビュー戦となった2009年の試合で膝十字靭帯を負傷するというアクシデントに見舞われます。屈辱的なシーズンとなりましたが、彼はそこから這い上がります。

翌シーズン以降は出場機会を増やし、2010年には初ゴールも記録。そして2011年、彼の真価が示されました。中盤の複数のポジションで活躍し、チームのクラウスーラ優勝に大きく貢献します。

ヨーロッパ挑戦と栄光、そして苦難

2011年夏、アルバレスの才能に目をつけたヨーロッパの強豪クラブが争奪戦を繰り広げました。ローマやアーセナルといった名門クラブからのオファーもありましたが、最終的に彼はインテル・ミラノへの移籍を決断します。移籍金は総額1180万ユーロ、5年契約という大型契約でした。

インテルではスーペルコッパ・イタリアーナで公式戦デビュー。その後、チャンピオンズリーグでは初ゴールも記録し、チームをベスト16に導く活躍を見せます。当初はセリエAへの適応に苦労したものの、リーグ戦では21試合に出場しました。

2012-13シーズンは膝の手術の影響で出遅れましたが、復帰後は再びピッチで輝きを放ちます。しかし、その後は怪我に悩まされる時期もありました。

2014年、サンダーランドAFCへ1年間のレンタル移籍。レンタル料は100万ユーロ、プレミアリーグ残留時の買い取り義務は1100万ユーロという条件でした。サンダーランドは残留を果たしたものの、怪我の影響もあり、サンダーランドは買い取りを拒否。この件はFIFAへの裁定を待つこととなります。

その後、UCサンプドリアを経て、CFアトラスへ移籍。そして2020年には古巣ベレス・サルスフィエルドへ復帰しましたが、2021年12月、現役引退を発表しました。

アルゼンチン代表での活躍

クラブでの活躍が認められ、2011年8月、アルゼンチン代表に初招集されます。ベネズエラ戦でA代表デビューを果たし、2014年にはスロベニア戦で代表初ゴールも記録しました。

人物像

アルバレスは、祖父母がイタリア系アルゼンチン人というルーツを持っています。プレースタイルや名前から、カカと比較されることもありました。インテル移籍の決め手は、ハビエル・サネッティの存在と、父親がインテルのファンだったこと。そして、憧れの選手はジネディーヌ・ジダンであることを明かしています。

華麗なるキャリアの幕切れ

怪我に悩まされながらも、類まれな才能で多くのファンを魅了したリッキー・アルバレス。彼の華麗なるキャリアは、多くのサッカーファンに記憶されることでしょう。 彼の軌跡は、若き才能の育成と、怪我との戦い、そしてサッカー界の厳しさと魅力を象徴する物語です。彼の活躍は、未来のサッカー選手たちにとって、大きなインスピレーションとなるでしょう。

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