リクスダーゲン

スウェーデンの議会：リクスダーゲン

リクスダーゲン（Riksdagen）は、スウェーデン王国の立法府です。ドイツ語の帝国議会（Reichstag）を直訳した名称で、スウェーデン憲法では普通名詞として扱われています。一院制議会であり、349人の議員によって構成されています。議員は4年の任期で、比例代表制に基づく選挙で選出されます。国会議事堂は首都ストックホルムに位置し、ストックホルム宮殿の近隣に建っています。フィンランド議会もスウェーデン語では同じ名称で呼ばれています。

組織と機能

リクスダーゲンは、法律制定、憲法改正、政府の任命など、議会制民主主義における議会の一般的な機能を担っています。議長は、各政党の党首との協議を経て首相を指名し、リクスダーゲンの承認を得る必要があります。首相指名への賛成が175票に満たなくても、指名されることが可能です。首相は閣僚を任命し、リクスダーゲンに報告します。閣僚に対する不信任決議もリクスダーゲンで採決され、175票以上の賛成があれば解任されます。首相に対する不信任決議は政府全体の退陣を意味し、1週間以内に総選挙または新首相指名の手続きが行われます。

憲法と憲法改正

憲法改正は、リクスダーゲンでの2度の承認を必要とします。その間には総選挙が実施されるため、国民の意思を反映する仕組みとなっています。政府の組織に関する権限は、1974年に制定された政体法により、国王から議長に移行しました。

選挙制度

リクスダーゲン議員の選挙は、4年ごとに実施されます。選挙権は18歳以上のスウェーデン市民に与えられています。議席配分は比例代表制に基づいており、全国規模で4％以上の得票、または単一選挙区で12％以上の得票が必要となります。310議席は有権者数に応じて各選挙区に配分され、残りの39議席は全国規模での得票率と選挙区配分議席数の誤差を是正する調整議席です。

政治状況

スウェーデンの政治は政党の影響が大きく、議員は所属政党の方針に従って投票することが一般的です。近年は単独政党が過半数を獲得することはなく、複数の政党による連立政権が形成されることがほとんどです。左派（社会民主主義）と右派（保守主義・自由主義）の2つのブロックが形成され、政策目標の近い政党が協力して政権を担っています。

歴史

リクスダーゲンの起源は1435年に貴族の会合まで遡ります。グスタフ・ヴァーサによって近代化され、貴族、聖職者、中産階級、農民階級の代表が参加するようになりました。1865年までは階級制に基づくStändestaatと呼ばれる議会でしたが、1866年には二院制議会となりました。第一次世界大戦後の1917年に初めて議会制民主主義が導入され、1970年の憲法改正によって350議席の一院制議会となり、その後、1976年には議席数が349に削減されました。

まとめ

リクスダーゲンは、スウェーデン政治の中核を担う議会です。比例代表制、政党政治、憲法改正手続きなど、その仕組みはスウェーデンの民主主義体制を支える重要な要素となっています。歴史と現代の制度を理解することで、スウェーデンの政治システムへの理解を深めることができます。

もう一度検索