リチャード・ダン

リチャード・パトリック・ダンの経歴

リチャード・パトリック・ダン（Richard Patrick Dunne、1979年9月21日生まれ）は、アイルランドのダブリン出身の引退したプロサッカー選手である。彼は、アイルランド代表としても鳴らしたセンターバックとしてキャリアを歩んできた。

出身と初期キャリア

ダンは、地元のホーム・ファームFCで少年時代を過ごした後、1994年にエヴァートンFCの下部組織に加入。トップチームでの初出場は1997年1月のFAカップ、スウィンドン・タウン戦であり、その後、リヴァプールFCとのダービーマッチでは最年少出場者の記録を持つ選手となった。しかし、彼のキャリアは順風満帆ではなく、2000年1月には朝の練習に遅刻したことで罰金を受け、その後の問題行動も影響して監督との関係が悪化する。

マンチェスター・シティでの時代

2000年に、ダンはマンチェスター・シティFCに移籍した。初めはサイドバックとして起用されたが、センターバックのポジションを獲得。そのスタイルと強靭な守備力でファンから多くの支持を集め、2006年にはクラブの主将に就任した。彼のキャリアの中で、特に監督のエリクソンから「特別な選手」と評価されたことは、彼の実力を示す一因である。シティ在籍中、ダンはレッドカードを8回受け取るなど、規律面でも話題になった。

アストン・ヴィラへの移籍

2009年夏にダンはアストン・ヴィラFCに移籍することとなった。彼は加入早々からチームに貢献し、特にバーミンガム・シティFCとのダービーでは初出場を果たした。その後も健在ぶりを示し、特にいくつかの重要な試合で得点を記録した。

クイーンズ・パーク・レンジャーズでの最終期

2013年に自由移籍でクイーンズ・パーク・レンジャーズFCに加入。ここでも数試合出場し、特にリヴァプール戦でのオウンゴールにより、リーグ史上初のオウンゴールが2桁に達する選手として知られることとなった。ダンは、選手としてのキャリアを退き、その後は指導者やメディア関係の活動に従事している。

国際舞台での活躍

アイルランド代表としてもダンは輝かしい経歴を持つ。B代表での初出場を経て、2000年にはA代表に招集され、以降多くの国際試合に出場した。特に2002 FIFAワールドカップでは、エストニア戦での活躍が印象的でた。また、UEFA EURO 2012にも出場しており、長年にわたりアイルランドの背番号を背負ってプレーした選手であった。

プライベートと家族

ダンはサッカー一家に生まれ育ち、父や叔父もサッカー選手であった。現在、彼には一人の娘がおり、その名前は彼がファンであったロックバンド、オアシスに由来している。ダンのキャリアは、数多くの選手がひしめく激しい競争の中でも確固たる地位を築いたと言える。

もう一度検索