リッキー・ネルソン

リッキー・ネルソン：時代を彩ったミュージシャン、俳優

リッキー・ネルソン（本名：エリック・ヒリアード・ネルソン、1940年5月8日 - 1985年12月31日）は、アメリカのポピュラー音楽史にその名を刻むミュージシャン、そして俳優としても活躍した人物です。初期にはリック・ネルソンという名でも親しまれていました。

生い立ちと音楽への目覚め

ニュージャージー州で、著名なバンドリーダーのオジー・ネルソンと女優のハリエット・ネルソンの間に次男として誕生。幼少期から、ラジオ番組「The Adventures of Ozzie and Harriet」に出演し、お茶の間の人気者となります。エルヴィス・プレスリーに触発され、音楽への情熱を抱き、ロカビリーに傾倒。父の協力を得てレコード会社と契約、1957年に歌手デビューを果たします。

スターダムへ

デビュー曲「ア・ティーンエイジ・ロマンス」と「アイム・ウォーキン」がたちまち全米トップ5入り。その人気は一気に爆発しました。ジェームズ・バートンら腕利きのミュージシャンを集めたバンドを率い、ロックンロールスターとしての地位を確立。「ビー・バップ・ベイビー」は予約だけで75万枚を記録、アルバム『リッキー』は全米1位に輝きました。1958年には「プア・リトル・フール」がナンバーワンヒットとなり、世界中にファンクラブができるほどの人気を博しました。

俳優としての顔

1950年代後半からは、俳優としても活動の幅を広げます。『リオ・ブラボー』や『南太平洋ボロ船作戦』などの映画に出演し、その才能を発揮しました。

スタイルチェンジと新たな挑戦

1961年、芸名を「リック・ネルソン」に改名。アルバム『リック・イズ・21』からシングル「トラベリン・マン」が大ヒット。1960年代後半にはカントリー音楽に傾倒し、ストーン・キャニオン・バンドを結成。イーグルスのランディ・マイズナーも参加しました。1972年には「思い出のガーデン・パーティー」が全米6位を記録し、晩年まで精力的に音楽活動を続けました。

突然の悲劇

1985年12月31日、ツアー中の飛行機事故により45歳の若さで急逝。その突然の死は、多くのファンに深い悲しみをもたらしました。

死後

1987年にはロックの殿堂入りを果たし、その功績が讃えられました。リッキー・ネルソンの音楽は、時代を超えて今もなお多くの人々に愛され続けています。

家族

女優のクリスティン・ハーモンと結婚し4人の子供をもうけましたが、後に離婚。娘のトレイシー・ネルソンも女優として活躍。双子の息子マシューとガナーは、ロックバンド「ネルソン」を結成し、成功を収めました。

ディスコグラフィー（一部）

Ricky（1957年）
Ricky Nelson（1958年）
Rick Is 21（1961年）
Garden Party（1972年）

リッキー・ネルソンは、時代を象徴するスターとして、音楽と映画の両面で輝きを放ちました。彼の残した音楽は、これからも多くの人々の心に響き続けることでしょう。

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