リック・ブラウン

リック・ブラウン：スムーズジャズ界を牽引するトランペット奏者

リック・ブラウン（Rick Braun）は、1955年7月6日生まれ、アメリカ合衆国ペンシルベニア州出身のスムーズジャズ/フュージョンのトランペット奏者であり、音楽プロデューサーです。現在はカリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動しています。

若き日の音楽との出会いと成長

小学3年生でトランペットを始めたリック・ブラウンは、イーストマン音楽学校で音楽の基礎を築きました。その後、フュージョン・バンド「オーラクル（Auracle）」を結成し、音楽活動を本格化させます。さらに、ジェフ・ゴルブ（Jeff Golub）率いる「アヴェニュー・ブルー」など、複数のバンドで演奏経験を積み重ね、その才能を開花させていきました。

ソロ・デビューとプロデューサーとしての才能

1993年、リック・ブラウンはアルバム『インティミィト・シークレッツ』でソロ・デビューを果たします。以降、自身の音楽活動と並行して、音楽プロデューサーとしても活躍し、スムーズジャズ・ブームの一翼を担う存在となりました。

ボニー・ジェイムスとの共演、BWB結成

2000年には、ワーナー・ブラザース・レコードに移籍し、サックス奏者のボニー・ジェイムスと共作アルバム『シェイク・イット・アップ』を発表。このアルバムでは、ヒュー・マセケラの「Grazin' in the Grass」をカバーし、新たな魅力を引き出しています。

2002年には、ギタリストのノーマン・ブラウン、サックス奏者のカーク・ウェイラムとグループ「BWB」を結成。グループ名は、3人の頭文字から取られています。アルバム『グルーヴィン』をリリースすると、瞬く間にジャズ・チャートのトップに躍り出て、7ヶ月にわたってラジオ・ステーションの首位を独占するなど、大きな成功を収めました。2003年には、ウェイラムのアルバム『In My Soul』にBWBが参加する形で楽曲が収録されています。

アルチザン設立、そして現在

2005年、リック・ブラウンはサックス奏者のリチャード・エリオットと共同で「アルチザン (ARTizen Music Group)」を設立。2007年には、エリオットとの共作アルバム『R n R』を発表しました。2008年10月、アルチザンはマック・アヴェニューに売却され、現在はアーティストリー・ミュージックと改称されています。

ディスコグラフィー

『インティミィト・シークレッツ』 - Intimate Secrets (1993年)
Night Walk (1994年)
Christmas Present: Music of Warmth & Celebration (1994年)
『ビート・ストリート』 - Beat Street (1995年)
『ボディー・アンド・ソウル』 - Body and Soul (1997年)
Full Stride (1998年)
Best of Rick Braun (1999年)
『シェイク・イット・アップ』 - Shake It Up (2000年) ※with ボニー・ジェイムス
Kisses in the Rain (2001年)
Esperanto (2003年)
『セッションズ』 - Sessions: Volume 1 (2004→2006年)
『ユアーズ・トゥルーリー』 - Yours Truly (2005年)
『R n R』 - R n R (2007年) ※with リチャード・エリオット
All It Takes (2009年)
Sings with Strings (2011年)
Swingin' in the Snow (2012年)
Can You Feel It (2014年)
Around the Horn (2017年)
Crossroads (2019年)
Rick Braun (2022年)

BWB

『グルーヴィン』 - Groovin' (2002年)
Human Nature (2013年)
* BWB (2016年)

リック・ブラウンは、その卓越したトランペットの演奏技術と、音楽プロデューサーとしての才能で、スムーズジャズ界に多大な貢献をしてきました。今後も彼の音楽活動から目が離せません。

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