リック・ランセロッティ

リチャード・アンソニー・ランセロッティ（Richard Anthony Lancellotti）は、1956年7月5日アメリカ合衆国ロードアイランド州出身の元プロ野球選手です。イタリア系アメリカ人であり、ポジションは外野手、内野手を務めました。日本では登録名「ランス」として知られています。

プロ入りとメジャー挑戦

グラスボロー短大を経て、1977年のMLBドラフトでピッツバーグ・パイレーツから11巡目で指名されプロ入り。しかし、メジャーに定着することは叶わず、1982年にサンディエゴ・パドレス、1986年にサンフランシスコ・ジャイアンツでメジャー昇格を果たすも、それ以外はマイナーリーグでのプレーが続きました。

広島東洋カープでの活躍

1987年、ランスロッティは広島東洋カープに入団。前年引退した山本浩二の後を継ぐ主軸打者として期待されました。彼の打撃スタイルは極端なプルヒッティングであり、右翼スタンド上段まで届くほどの強烈な長打力が魅力でした。その一方で、調子の波が激しく、1987年は規定打席に到達した打者の中で最低打率（.218）を記録、最多三振（114個）も喫しましたが、6試合連続本塁打を記録するなど、シーズン88安打中39本が本塁打という驚異的な長打力で本塁打を量産し、見事本塁打王のタイトルを獲得しました。

広島退団とメジャー復帰

翌1988年は不調のためベンチを温める機会が増え、シーズン途中で解雇されました。帰国後の1989年にはボストン・レッドソックスと契約し、1990年にメジャー再昇格を果たしました。1991年はメジャー昇格は叶わず、同年限りで現役を引退しました。

その他

広島時代には、元おニャン子クラブの生稲晃子の楽曲『麦わらでダンス』が応援歌として使用されていました。これは、ランスの名前とダンスをかけた洒落でした。その後、この応援歌は小川達明、ロッド・アレン、ルイス・メディーナへと引き継がれていきました。
1993年には、ニューヨーク州バッファローで「バッファロー・スクール・オブ・ベースボール」という野球スクールを開設し、後進の指導に当たっています。

詳細情報

年度別打撃成績
(省略)

タイトル
NPB
本塁打王：1回（1987年）

記録
NPB
初出場・初先発出場：1987年4月10日、対横浜大洋ホエールズ1回戦（広島市民球場）、四番・左翼手として先発出場、4打数1安打2三振
初本塁打：1987年4月14日、対中日ドラゴンズ1回戦（ナゴヤ球場）、1回表に鹿島忠から2点本塁打

背番号
20（1982年）
31（1986年）
45（1987年 - 1988年）
10（1990年）

関連項目

広島東洋カープの選手一覧
キャプテンストライダム - 『マウンテン・ア・ゴーゴー』という楽曲の歌詞中にランスが登場する。
ランス39号 - お笑い芸人

外部リンク

選手の通算成績と情報
個人年度別成績 - NPB.jp 日本野球機構

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