リック・リーチ
リック・リーチ（Rick Leach, 1964年12月28日 - ）は、アメリカ・カリフォルニア州アルカディア出身の元男子プロテニス選手です。彼は長年にわたり、アメリカを代表するダブルスのスペシャリストとしてテニス界で活躍しました。
1984年から2006年までの20年以上に及ぶプロツアー生活の中で、リック・リーチはATPツアーでダブルス46勝を記録しました。グランドスラムでは、男子ダブルスで5勝、混合ダブルスで4勝を挙げていますが、唯一、全仏オープンだけは優勝を逃しています。また、日本のジャパン・オープンでも1992年、1993年、2001年の3度優勝を果たしています。プレースタイルは左利きで、自己最高ランキングはシングルス110位、ダブルス1位です。
リーチ家はアメリカでも名門のテニス一家として知られており、父親のディック・リーチ（リチャード・リーチ・シニア）が3人の息子たちを指導しました。リックは3人兄弟の次男で、長兄のマイク・リーチも男子ツアーでダブルス4勝を挙げています。また、末の弟ジョナサン・リーチがリンゼイ・ダベンポートと結婚したことで、リックはダベンポートの義理の兄となりました。
リックは1984年から男子ツアー大会に出場し始め、南カリフォルニア大学卒業後の1987年にプロテニス選手となりました。プロ転向後、ダブルス第1戦となった1987年6月の「クイーンズ・クラブ選手権」（ウィンブルドン前哨戦の1つ）で決勝に進出し、その後2勝を挙げています。1988年には、同じアメリカのジム・ピューとのコンビで大きく飛躍し、ダブルスで年間8勝を記録しました。
1988年全豪オープン男子ダブルスでは、リーチは最初のグランドスラム優勝を果たします。決勝でジェレミー・ベイツ（イギリス）とピーター・ルンドグレン（スウェーデン）のペアを破りました。しかし、全米オープンではエミリオ・サンチェスとセルヒオ・カサル（ともにスペイン）との決勝を棄権し、準優勝に終わっています。その雪辱を果たすべく、年間最終戦のマスターズ・ダブルス決勝でサンチェスとカサルを打ち破りました。1989年には全豪オープンで男子ダブルス2連覇を達成する一方で、ウィンブルドン男子ダブルスと全米オープン混合ダブルスでは準優勝となっています。
1990年は、リーチにとって特別な年となりました。ウィンブルドンで男子ダブルスと混合ダブルスの2冠を達成したのです。男子ダブルスはジム・ピューと、混合ダブルスはジーナ・ガリソンとのペアで優勝を飾りました。1991年、リーチとピューは全仏オープン男子ダブルス決勝で敗れ、準優勝に終わります。そして、同年の全米オープン2回戦敗退を最後に、4年間続けたコンビを解消しました。
ジム・ピューとのコンビ解消後、リック・リーチは1993年3月までケリー・ジョーンズとペアを組みました。1992年はジョーンズとのコンビで、全豪オープンと全米オープンの男子ダブルスで準優勝となっています。1993年の全米オープンでは、ケン・フラックとのペアで男子ダブルスのタイトルを獲得しました。決勝では、カレル・ノバチェクとマルティン・ダムのチェコペアを破っての勝利でした。1995年の全豪オープンでは、ナターシャ・ズベレワとの混合ダブルスで優勝し、1990年ウィンブルドン以来のグランドスラム混合ダブルス優勝を果たしました。
その後も、リーチはダブルスでの優勝を重ね、1997年には全豪オープンと全米オープンでマノン・ボーラグラフ（オランダ）と組み、混合ダブルスで年間2冠を達成しました。1999年には全仏オープンで混合ダブルス準優勝を経験しています。2000年にはエリス・フェレイラ（南アフリカ）とのペアで全豪オープン優勝、全米オープン準優勝を記録し、1989年以来11年ぶり3度目の全豪男子ダブルス優勝を飾りました。2001年には、開催時期が10月に変更されたジャパン・オープンで、エリス・フェレイラとのペアで優勝しています。
1987年から2001年まで「15年連続」で男子ツアーのダブルス大会で優勝を続けてきたリック・リーチでしたが、年齢的な衰えには勝てず、2002年と2003年は年間未勝利に終わりました。しかし、2004年にはブライアン・マクフィーとのペアでツアー優勝を果たし、健在ぶりを示しました。2005年7月には、ロサンゼルス大会で優勝し、「40歳7か月」で最後のタイトルを獲得しました。そして、2006年7月のワシントンD.C.大会での2回戦敗退を最後に、41歳半で現役を引退しました。
リック・リーチは、20年以上にわたりダブルスのスペシャリストとしてテニス界を彩った名選手として、その功績は長く語り継がれることでしょう。
4大大会ダブルス優勝
全豪オープン
男子ダブルス：3勝（1988年・1989年・2000年）
混合ダブルス：2勝（1995年・1997年）
ウィンブルドン
男子ダブルス：1勝（1990年）
混合ダブルス：1勝（1990年）
全米オープン
男子ダブルス：1勝（1993年）
* 混合ダブルス：1勝（1997年）
1984年から2006年までの20年以上に及ぶプロツアー生活の中で、リック・リーチはATPツアーでダブルス46勝を記録しました。グランドスラムでは、男子ダブルスで5勝、混合ダブルスで4勝を挙げていますが、唯一、全仏オープンだけは優勝を逃しています。また、日本のジャパン・オープンでも1992年、1993年、2001年の3度優勝を果たしています。プレースタイルは左利きで、自己最高ランキングはシングルス110位、ダブルス1位です。
リーチ家はアメリカでも名門のテニス一家として知られており、父親のディック・リーチ（リチャード・リーチ・シニア）が3人の息子たちを指導しました。リックは3人兄弟の次男で、長兄のマイク・リーチも男子ツアーでダブルス4勝を挙げています。また、末の弟ジョナサン・リーチがリンゼイ・ダベンポートと結婚したことで、リックはダベンポートの義理の兄となりました。
リックは1984年から男子ツアー大会に出場し始め、南カリフォルニア大学卒業後の1987年にプロテニス選手となりました。プロ転向後、ダブルス第1戦となった1987年6月の「クイーンズ・クラブ選手権」（ウィンブルドン前哨戦の1つ）で決勝に進出し、その後2勝を挙げています。1988年には、同じアメリカのジム・ピューとのコンビで大きく飛躍し、ダブルスで年間8勝を記録しました。
1988年全豪オープン男子ダブルスでは、リーチは最初のグランドスラム優勝を果たします。決勝でジェレミー・ベイツ（イギリス）とピーター・ルンドグレン（スウェーデン）のペアを破りました。しかし、全米オープンではエミリオ・サンチェスとセルヒオ・カサル（ともにスペイン）との決勝を棄権し、準優勝に終わっています。その雪辱を果たすべく、年間最終戦のマスターズ・ダブルス決勝でサンチェスとカサルを打ち破りました。1989年には全豪オープンで男子ダブルス2連覇を達成する一方で、ウィンブルドン男子ダブルスと全米オープン混合ダブルスでは準優勝となっています。
1990年は、リーチにとって特別な年となりました。ウィンブルドンで男子ダブルスと混合ダブルスの2冠を達成したのです。男子ダブルスはジム・ピューと、混合ダブルスはジーナ・ガリソンとのペアで優勝を飾りました。1991年、リーチとピューは全仏オープン男子ダブルス決勝で敗れ、準優勝に終わります。そして、同年の全米オープン2回戦敗退を最後に、4年間続けたコンビを解消しました。
ジム・ピューとのコンビ解消後、リック・リーチは1993年3月までケリー・ジョーンズとペアを組みました。1992年はジョーンズとのコンビで、全豪オープンと全米オープンの男子ダブルスで準優勝となっています。1993年の全米オープンでは、ケン・フラックとのペアで男子ダブルスのタイトルを獲得しました。決勝では、カレル・ノバチェクとマルティン・ダムのチェコペアを破っての勝利でした。1995年の全豪オープンでは、ナターシャ・ズベレワとの混合ダブルスで優勝し、1990年ウィンブルドン以来のグランドスラム混合ダブルス優勝を果たしました。
その後も、リーチはダブルスでの優勝を重ね、1997年には全豪オープンと全米オープンでマノン・ボーラグラフ（オランダ）と組み、混合ダブルスで年間2冠を達成しました。1999年には全仏オープンで混合ダブルス準優勝を経験しています。2000年にはエリス・フェレイラ（南アフリカ）とのペアで全豪オープン優勝、全米オープン準優勝を記録し、1989年以来11年ぶり3度目の全豪男子ダブルス優勝を飾りました。2001年には、開催時期が10月に変更されたジャパン・オープンで、エリス・フェレイラとのペアで優勝しています。
1987年から2001年まで「15年連続」で男子ツアーのダブルス大会で優勝を続けてきたリック・リーチでしたが、年齢的な衰えには勝てず、2002年と2003年は年間未勝利に終わりました。しかし、2004年にはブライアン・マクフィーとのペアでツアー優勝を果たし、健在ぶりを示しました。2005年7月には、ロサンゼルス大会で優勝し、「40歳7か月」で最後のタイトルを獲得しました。そして、2006年7月のワシントンD.C.大会での2回戦敗退を最後に、41歳半で現役を引退しました。
リック・リーチは、20年以上にわたりダブルスのスペシャリストとしてテニス界を彩った名選手として、その功績は長く語り継がれることでしょう。
4大大会ダブルス優勝
全豪オープン
男子ダブルス：3勝（1988年・1989年・2000年）
混合ダブルス：2勝（1995年・1997年）
ウィンブルドン
男子ダブルス：1勝（1990年）
混合ダブルス：1勝（1990年）
全米オープン
男子ダブルス：1勝（1993年）
* 混合ダブルス：1勝（1997年）
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