リッチ・ヒル

リチャード・ジョセフ・ヒルについて

リチャード・ジョセフ・ヒルは1980年3月11日、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンに生まれたプロ野球選手です。ポジションは投手で、左投左打の選手です。彼はメジャーリーグベースボール（MLB）でのキャリアが長く、特にボストン・レッドソックスにおいて多くの時間を過ごしました。

経歴

プロ入り前

ヒルは、1999年にMLBドラフトでシンシナティ・レッズから36巡目（全体1088位）で指名されましたが、入団しませんでした。2001年にはアナハイム・エンゼルスから7巡目（全体209位）で再度指名されますが、ここでも契約には至りませんでした。

カブス時代

2002年、シカゴ・カブスから4巡目（全体112位）で指名され、入団。2005年6月15日にフロリダ・マーリンズ戦でメジャーデビューを果たし、初めてのシーズンは4試合で0勝2敗という成績でした。

2006年、5月には再昇格を果たしましたが、最初は苦戦。しかし、8月には念願の初勝利を獲得し、その後安定した成績を挙げました。2007年は32試合で11勝8敗の防御率3.92と、多くの試合で先発投手として活躍しました。

2008年は苦しんだものの、最終的にはメジャーに返り咲きました。

オリオールズおよびレッドソックスへの移籍

2009年にはボルチモア・オリオールズに移籍。その後、2010年にカージナルス、そしてレッドソックスと契約。レッドソックスに戻ると、2011年にトミー・ジョン手術を受けますが、再契約した後もチームに貢献しました。

インディアンスとエンゼルス

2013年にはクリーブランド・インディアンスに移籍。その後、古巣のレッドソックス、人によりロサンゼルス・エンゼルスでの短い経験を経て、数度のマイナー契約とメジャー契約を重ねました。

ヤンキース時代以降

2014年にはニューヨーク・ヤンキースと契約。2015年には再びレッドソックスに復帰し、重要なピッチングを行いました。オークランド・アスレチックス、ロサンゼルス・ドジャースなど、異なるチームで経験を積んだ後、2019年からツインズ、2021年にはレイズ、メッツ、再度レッドソックス、そして2022年にはピッツバーグ・パイレーツに在籍しました。

2023年にはサンディエゴ・パドレスにトレードされ、現在も現役として活躍しています。

投球スタイルと特徴

ヒルは、110km/h台後半のカーブが特徴的な軟投派投手です。彼の投球の約75%はカーブで構成されており、急所を突く精度が高いのが強みです。また、シーズンが進むにつれてフォーシームやスライダーを投げるようにもなり、適応力の高い選手であることが伺えます。特にドジャース時代には奪三振能力が高まり、球威も増していきました。最大の課題は制御でしたが、近年では大幅に改善されています。

選手としての評価

リチャード・ヒルはその豊かな経験とともに、全MLB選手の中で最年長選手として注目され、数多くの球団でプレーしてきたジャーニーマンと呼ばれる存在です。彼のピッチングや適応力は、多くの若手選手にとってのロールモデルとなっています。

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