ジャーニーマン

ジャーニーマンとは：プロスポーツ界の渡り鳥

プロスポーツの世界において、「ジャーニーマン」という言葉は、特定のチームに長期間定着せず、様々なチームを渡り歩く選手を指します。これは英語の「Journeyman」を語源とし、直訳すると「旅人」ですが、「流しの職人」といった意味合いで用いられます。

ジャーニーマンの特徴

ジャーニーマンと呼ばれる選手たちは、トレードや解雇によってチームを離れることが多いですが、そのスキルや経験から、すぐに別のチームから必要とされ、契約に至るケースが目立ちます。特に、アメリカのプロスポーツ界では選手の移籍が頻繁に行われるため、多くのジャーニーマンが存在します。

一方で、長年にわたり同一チームで活躍し、チームの顔となるような選手は「フランチャイズ・プレイヤー」と呼ばれ、ジャーニーマンとは対照的な存在です。

各スポーツリーグのジャーニーマン

NBA

NBAでは、数多くのチームを渡り歩いた選手がいます。ただし、シャキール・オニール、ロバート・オーリー、レブロン・ジェームズのような、勝利をチームにもたらす役割を担った選手は、ジャーニーマンとは区別されます。

MLB

MLBでは、12球団以上でプレーした選手がジャーニーマンとして知られています。多くの球団を渡り歩き、様々な経験を積んでいます。

NFL

NFLでは、特にクォーターバック、ワイドレシーバー、ランニングバック、ディフェンシブエンド、ラインバッカーといったポジションで、複数のチームを渡り歩く選手が見られます。例えば、ディフェンシブエンドのドワイト・フリーニーは、2002年から2017年までのキャリアで6つのチームに所属しました。また、ラインバッカーのマルコム・スミスも6つのチームでプレーしています。

その他のスポーツ

プロレス界でも、特定の団体と専属契約を結ばないフリーランスの選手をジャーニーマンと呼ぶことがあります。一方、自転車ロードレースでは、アシストだけでなくエース級の選手も頻繁に移籍するため、特にジャーニーマンという言葉は用いられません。

日本のプロスポーツ界の現状

日本のプロ野球（NPB）やJリーグなどのプロスポーツリーグでは、アメリカほど選手の移籍が一般的ではないため、ジャーニーマンと呼ばれる選手は比較的少ない傾向にあります。

しかし、過去には後藤修のように、プロ野球最多の8球団を渡り歩いた選手も存在し、彼は「ジプシー後藤」と呼ばれていました。また、江夏豊や工藤公康のように、複数の球団で優勝に貢献した選手は「優勝請負人」として知られています。

MLBでプレーした経験を持つ選手は、日本国内のみでキャリアを終える選手に比べて、移籍回数が多くなる傾向があります。

NPBにおける主なジャーニーマン

日本球界（NPB）のみで4チーム以上を渡り歩いた主な選手としては、以下のような選手が挙げられます。

内藤幸三 (5チーム)
ヴィクトル・スタルヒン (4チーム)
小鶴誠 (5チーム)
後藤修 (8チーム)
江藤慎一 (4チーム)
大石弥太郎 (4チーム)
渡辺秀武 (5チーム)
木原義隆 (4チーム)
阪本敏三 (4チーム)
江夏豊 (5チーム)

宮本幸信(4チーム)
[井上弘昭]
[高橋里志]
高橋直樹(4チーム)
梅田邦三(4チーム)
[富田勝]
安木祥二(4チーム)
[野村収]
[加藤秀司]
[佐藤政夫]

池内豊(4チーム)
永射保(4チーム)
[小田義人]
三浦政基(4チーム)
小俣進(4チーム)
[若菜嘉晴]
古賀正明(4チーム)
[落合博満]
[山中潔]
[長嶋清幸]

[金沢次男]
[工藤公康]
[前田耕司]
[津野浩]
[加藤伸一]
[山崎慎太郎]
[廣田浩章]
[本西厚博]
[高木晃次]
[中嶋聡]

[鈴木平]
[武田一浩]
[島田直也]
[吉田豊彦]
東瀬耕太郎(5チーム)
[与田剛]
平塚克洋(4チーム)
河野亮(4チーム)
[石井浩郎]
[橋本武広]

藤立次郎(4チーム)
[野口寿浩]
[柴田佳主也]
[下柳剛]
[田畑一也]
[永池恭男]
[河本育之]
[中村紀洋]
[杉山賢人]
[牧野塁]

[高波文一]
斉藤秀光(5チーム)
カツノリ(4チーム)
[谷中真二]
金澤健人(4チーム)
山崎浩司(5チーム)
[藤井秀悟]
[坂元弥太郎]
[水田圭介]
[山本省吾]

[中島宏之]
[喜田剛]
[細川亨]
[大西宏明]
[阿部健太]
[工藤隆人]
[涌井秀章]
[川島慶三]
[古川侑利]




このリストは一部であり、他にも多くのジャーニーマンが存在します。彼らは様々なチームで経験を積み、その経験を活かしてチームに貢献しています。

NPB以外を含む主なジャーニーマン

[村上雅則]
[新浦壽夫]
[光山英和]
[吉井理人]
[木田優夫]
[伊良部秀輝]
松井隆昌(5チーム)
[入来智]
[新庄剛志]
[野茂英雄]

[吉岡雄二]
[佐野慈紀]
野村貴仁(5チーム)
[高津臣吾]
[田口壮]
[石井一久]
[中村紀洋]
斎藤隆(7チーム)
[イチロー]
[松井秀喜]

[藪恵壹]
[岡島秀樹]
[大家友和]
[松井稼頭央]
富岡久貴(5チーム)
[福盛和男]
[平下晃司]
[門倉健]
[マック鈴木]
[三澤興一]

[大塚晶文]
[井口資仁]
[岩村明憲]
[井川慶]
[五十嵐亮太]
[矢野英司]
[小林雅英]
ホセ・フェルナンデス(9チーム)
[上原浩治]
[藤川球児]

[松坂大輔]
[福留孝介]
[ブライアン・シコースキー]
高橋尚成(6チーム)
[岩隈久志]
[正田樹]
[川﨑宗則]
[加藤康介]
[内川聖一]
[真田裕貴]

[近藤一樹]
[寺原隼人]
[マイケル中村]
西岡剛(5チーム)
[坂克彦]
[青木宣親]
[成瀬善久]
[ダルビッシュ有]
[デニス・サファテ]
[藤岡好明]

[吉川光夫]
[由規]
村田透(7チーム)
[田澤純一]
[中村勝]
[筒香嘉智]
[牧田和久]
[ロベルト・オスナ]
[トレバー・バウアー]
[秋吉亮]
[高木勇人]


彼らは様々なリーグや国でプレーし、多様な経験を積んでいます。その経験は、彼らの野球人生において大きな財産となっています。

ジャーニーマンの存在は、プロスポーツ界の流動性と多様性を象徴しています。彼らのキャリアは、常に変化と挑戦に満ちており、その生き方は多くの人々に感動と刺激を与えています。

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