リバティ・エックス

リバティ・エックス (Liberty X)とは

リバティ・エックスは、2001年にイギリスのタレント発掘番組「PopStars」から生まれた5人組ポップ・グループです。メンバーは、ケヴィン・シム、ミシェル・ヒートン、ジェシカ・テイラー、トニー・ランドール、ケリー・ヤングの5人。

来歴

PopStarsでの誕生

リバティ・エックスの誕生は、タレント発掘番組「PopStars」に遡ります。番組で選ばれた5人がヒア・セイというグループを結成する一方、決勝に進出したものの選ばれなかった他の5人が「Liberty」（自由）というグループを結成しました。このグループ名には、「レコード会社からの強制がない自由を楽しむ」という意味が込められていました。皮肉なことに、勝者であるヒア・セイには自由がほとんどなかったのです。

当初、ヒア・セイほどの成功は期待されていませんでしたが、Libertyはイギリスの有名レコード会社V2レコードと契約を結び、予想を覆します。

グループ名変更の危機

Liberty結成後、すぐに問題が発生します。過去に同じ名前のバンドが存在していたため、イギリスの司法裁判所からグループ名を変更するようにとの判決が下されたのです。メンバーは、イギリスのタブロイド紙ザ・サンの読者に新しいグループ名を募集。応募の中から選ばれたのは、実は「X Liberty」でした。しかし、メンバーのミシェルがXの位置を入れ替え、「Liberty X」として活動を開始することになりました。

Thinking It Overでの成功

デビュー・シングル「Thinking It Over」と2ndシングル「Doin' It」で、リバティ・エックスは一躍有名になります。「Thinking It Over」は全英シングルチャートで最高4位を記録。「Doin' It」は14位に終わったものの、もし2週間早くリリースされていれば1位を獲得していただろうと言われています。しかし、2ndシングルから次のシングルのリリースまでには5ヶ月の空白期間がありました。これは、前述のグループ名問題が影響したためです。デビューアルバム「Thinking It Over」は2002年5月にリリースされ、全英アルバムチャートで3位をマークしました。

Being Somebodyと活動休止

5ヶ月の空白期間を経て、シングル「Being Nobody」をリリースし、全英シングルチャートで最高3位を記録。その後、2ndアルバム「Being Somebody」をリリースし、トップ10シングル「Jumpin'」も生み出しました。このアルバムからの最後のシングルとして、2004年1月にバラード調の「Everybody Cries」をリリースしましたが、これはあまりヒットせず、全英シングルチャートで最高13位に終わりました。

その後、グループはレコード会社の都合により活動休止を余儀なくされ、メンバーはそれぞれソロ活動を開始します。ケヴィンはイギリスのチャンネル4のテレビ番組「The Game」に、ミシェルはITVの「Celebrity Wrestling」に、ジェシカはBBCの「Come Ice Skating」に出演しました。トニーとケリはグループの3rdアルバム制作に取り組み、同時に他の歌手への楽曲提供も行いました。

Xと解散

2005年中頃、リバティ・エックスはV2レコードとの契約を解除し、自身のレコード会社Unique Corpと契約したことを発表。そして、3枚目のアルバム「X」を2005年10月にリリースすると発表しました。過去の楽曲の所有権はV2レコードにあるため、彼らは全く新しい楽曲を作る必要がありました。結果として、10月にリリースされたアルバムには、過去のアルバムに収録されていた楽曲も含まれることになりました。

2007年5月21日、リバティ・エックスは公式ページで解散を発表しました。

再結成、そして

2012年10月、イギリスのリアリティ番組「The Big Reunion」の企画で再結成を果たし、話題となりました。

解散後、メンバーのケヴィン・シムはソロアルバム「Brand New」を日本限定でリリースしました。

リバティ・エックスは、数々の困難を乗り越えながらも、多くのファンを魅了したグループでした。

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