リバーズ・エッジ (漫画)

リバーズ・エッジ

『リバーズ・エッジ』は、岡崎京子による日本の漫画作品で、1993年から1994年にかけて雑誌『CUTiE』に連載されました。後に1994年6月に宝島社からコミックスとして刊行され、多くのファンを魅了しました。さらに、2018年には同作を基にした実写映画も公開され、話題を呼びました。

あらすじ

女子高生の若草ハルナは、彼女の元彼氏である観音崎にいじめられている同級生の山田一郎を助けたことがきっかけで、彼との関係が始まります。山田は河原で見つけた人間の死体という衝撃の秘密を打ち明けることで、2人は深い繋がりを持つことになります。ハルナは、死体を巡る謎に巻き込まれる中で、彼女自身の感情や仲間たちとの関係を模索せざるを得なくなります。

登場人物

若草 ハルナ

ハルナは本作の主人公で、美少女でありながらも愛煙家という一面を持っています。母親と2人三脚で暮らし、学校では自己主張をしている一方で、元彼の観音崎に愛想を尽かしつつあります。彼女は山田や吉川こずえとの交流を通じて、内面的な成長をしていきます。

山田 一郎

ハルナの同級生である美少年の山田は、不良グループにいじめられている存在です。彼は内気な一面を持ちながらも、ゲイであることを隠すため田島カンナと付き合っています。見つけた死体を「宝物」と戯れている彼の姿は、彼なりの心の叫びを象徴しています。

吉川 こずえ

ハルナの後輩で、人気モデルとして活躍する吉川こずえは、芸能界での生きづらさを感じています。表向きは明るい彼女ですが、内心では厭世的な側面や摂食障害に悩んでいます。彼女の複雑な心理も本作の大きなテーマとなっています。

観音崎 峠

ハルナの元恋人である観音崎は、容姿端麗ですが性格には問題を抱えています。ドラッグの売買や嫉妬心からハルナを困らせる行動を繰り返し、彼の行動は物語において重要なパートを占めています。

田島カンナと小山 ルミ

田島カンナは山田の女友達であり、彼への思いを抱きつつも拒絶されてしまいます。一方の小山ルミはハルナの友人であり、様々な男性との関係を持ってきたが自らの妊娠をきっかけに人生が大きく変わることになります。

書誌情報

本作は、岡崎京子による原作が1994年から多様なフォーマットでリリースされており、愛蔵版や復刻版も登場しています。

映画化

2018年に公開された実写映画版では、二階堂ふみや吉沢亮などがキャストに名を連ね、90年代の雰囲気を再現すべく工夫された映像が話題となりました。特に、第68回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した点は大きな評価を得ました。作品は原作の精神を保ちつつ、新たな視点で再解釈されています。

まとめ

『リバーズ・エッジ』は、青春のリアルな一面を切り取りつつ、登場人物たちの内面的な葛藤や人間関係を精緻に描き出した魅力的な作品です。本作を通じて、青春とは何かを考えさせられることでしょう。

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