CUTiE

『CUTiE』の魅力と歴史

『CUTiE』（キューティ）は、1989年に宝島社から創刊された月刊女性ファッション雑誌で、主に個性的なファッションを好む10代女性に向けて発行されていました。この雑誌は、古着や原宿系、裏原宿系のスタイルを強く打ち出しており、特に独立したファッションを志向する若者たちに愛されていましたが、残念ながら現在は休刊しています。

創刊と特徴

『CUTiE』は、最初は「宝島の女の子版」として年四回発行される季刊ムック誌の形態をとっていました。その後、導入されたキャッチコピー「for INDEPENDENT GIRLS」に基づき、独立した媒体として月刊化されました。この雑誌の特色は、その革新的な内容で、ファッションの流行を敏感にキャッチし、90年代初頭にはDCブランドやストリートファッションのトレンドを牽引しました。当時の音楽シーンが変化する中で、個性的なスタイルを提案する媒体として重要な役割を果たしていました。

特に注目すべきは、読者モデルを取り入れた「STREET KIDS COLLECTION」のプロジェクトです。これにより、読者自身がファッションの一翼を担うことができ、より身近に感じられる存在となりました。また、岡崎京子による漫画連載が始まったことも、読者に新しい楽しみを提供しました。1998年には、関連して少女漫画雑誌『CUTiE Comic』も発売され、ファッションとマンガのコラボレーションが広がりました。

主な連載漫画

『CUTiE』には、以下のような歴代の連載漫画がありました。

• - ROCK（岡崎京子）
• - 東京ガールズブラボー（岡崎京子） - 1990年から1992年まで。
• - リバーズ・エッジ（岡崎京子） - 1993年から1994年まで。
• - ベイビーG（安野モヨコ）
• - ジェリー イン ザ メリィゴーラウンド（安野モヨコ） - 1996年から1998年まで。
• - ジェリービーンズ（安野モヨコ） - 1998年から2002年まで。

これらの連載は、雑誌に独特の魅力を与え、幅広い読者層を形成しました。

専属モデルと関連書籍

『CUTiE』では、特に齋藤飛鳥が2015年2月号から9月号までの間、初めての専属モデルとして活躍しました。彼女の登場は、創刊以来の大きな変化の一つとなり、読者の注目を集めました。齋藤は、休刊後も同社の別のファッション誌『Sweet』でモデルを務めています。

また、同雑誌に関連した書籍も多く出版されており、特に1990年に発行された中川比佐子のメイクブックには多彩な特集が収録されていました。これにより、読者はファッションだけでなく、美容やライフスタイル全般に関する情報も得ることができました。

休刊とその後の影響

『CUTiE』は、2015年7月29日に9月号発売をもって休刊することが発表されました。その後も、同誌が培ったファッションセンスは、多くの後発雑誌やモデルに影響を与え続けています。日本のファッション史において、特に若者文化の変化を捉えた重要な出版物の一つとして記憶されています。これからも、『CUTiE』がもたらした影響は、ファッションやサブカルチャーの中で生き続けるでしょう。

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