リボン (ゆずのアルバム)

ゆず 7thアルバム『リボン』：30歳を目前にした等身大の音楽世界

2006年1月18日、セーニャ・アンド・カンパニーより発売されたゆずの7枚目のオリジナルアルバム『リボン』。前作『1〜ONE〜』から約1年4ヶ月ぶりとなるオリジナルアルバムリリースは、多くのファンにとって待ち望まれた瞬間だったと言えるでしょう。

本作『リボン』は、先行シングルとしてリリースされ、フジテレビ系バラエティ番組『あいのり』の主題歌にもなった両A面シングル「超特急／陽はまた昇る」を含む全13曲を収録。初回限定盤には、アルバム制作過程を追ったメイキング映像を収録したDVDが付属しており、これはシングル・アルバムを通して初めての試みでした。

アルバムの楽曲は、ゆずの等身大の想いが反映されたバラエティ豊かなものとなっています。アコースティックギターを基調とした静かな楽曲から、バンドサウンドを活かした力強い楽曲、そして、お笑いコンビ・南海キャンディーズが参加したミニコントを挟むユニークな楽曲まで、幅広い音楽性が聴く者を魅了します。

特に注目すべきは、「もうすぐ30才」や「チェリートレイン」といった、30歳を目前にしたゆずの等身大の心情が歌われた楽曲です。「チェリートレイン」では、いわゆる“童貞ソング”をテーマに、軽快なサウンドに乗せて等身大の想いを表現しており、そのストレートな歌詞とサウンドは、多くのリスナーに共感を呼びました。

また、「陽はまた昇る」は、2005年7月に行われた横浜国際総合競技場でのコンサート後、スペインへの旅を経て生まれた楽曲です。旅の過程で生まれたインスピレーションを反映した、爽やかで力強いメロディーが印象的です。フジテレビ系情報番組『めざましどようび』のテーマソングにも起用され、番組内ではスペインでのゆずの様子も紹介されました。

その他にも、「リアル」「しんしん」「夕立ち」など、後にベストアルバム『ゆずのね 1997-2007』にも収録された代表曲が多数収録されており、『リボン』がゆずの音楽史において重要な位置を占める作品であることがわかります。

アルバム『リボン』の世界観をさらに深く理解するため、初回限定盤に付属のDVD「リボン」の世界〜メイキング・オブ・リボン〜も必見です。制作過程を追ったドキュメンタリー形式で、深夜の渋谷での路上ライブの様子なども収録されています。

アルバム発売に合わせ、「ゆず体育館ツアー 2006 リボン」も開催されました。横浜アリーナでの追加公演の模様は、2006年10月4日に2枚組DVD『ゆず LIVE FILMS リボン』としてリリースされ、ライブパフォーマンスにおけるゆずの魅力を余すことなく伝えています。

『リボン』は、30歳を目前に新たなステージへと進むゆずの、等身大の姿と音楽的才能が凝縮された作品と言えるでしょう。各楽曲の多様な魅力と、アルバム全体を貫く繊細かつ力強いメッセージは、リスナーの心に深く響き渡ること間違いありません。

主な収録楽曲

リアル
もうすぐ30才
冷めたコーヒー
超特急
しんしん
ニンジン
ヒーロー見参
チェリートレイン
ダスティンホフマン
夕立ち
陽はまた昇る
一っ端
* 女神 (シークレットトラック付き)

参加ミュージシャン

Vocal, Acoustic Guitar, Tambourine：北川悠仁
Vocal, Acoustic Guitar, Harp：岩沢厚治
そして、数多くのミュージシャンが参加し、楽曲に深みと彩りを加えています。

このアルバムは、ゆずの音楽史における重要な作品であり、彼らの成長と成熟を垣間見ることができる、まさに必聴のアルバムと言えるでしょう。

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