リボー系

リボー系：栄光と衰退、そして新たな地平

サラブレッドの血統における父系の一つに、リボー系（Ribot Sire line）があります。その名は、伝説的名馬リボーに由来します。リボーは、凱旋門賞を2度制覇した輝かしい戦績を持ち、種牡馬としても類まれな成功を収めました。特に1970年代には世界的な人気を博し、日本の競馬ファンからは「リボーの一発」という格言が生まれるほど、人気薄からの勝利を収めることが多かったです。

しかし、全盛期を過ぎたリボー系は、同じテシオ血統のNearco系に押され、徐々に勢力を縮小していきました。それでも、1980年代まではヨーロッパ、1990年代まではアメリカで一定の影響力を維持していました。その健闘ぶりは、2000年のアメリカにおける重賞勝利数からも明らかです。非ファラリス系の中ではリボー系が25勝とトップを走り、主流派であるミスタープロスペクター系の90勝と比較しても、その存在感を示しています（マンノウォー系16勝、ダマスカス系10勝）。

しかし、21世紀に入ると、リボー系の衰退は加速します。重賞勝利数は年々減少の一途を辿り、2014年には3勝、2016年にはついに0勝となってしまいました。さらに、リボー系種牡馬の種付け頭数も激減。2000年には4桁を超えていた種付け頭数は、2013年には263頭、2014年には199頭、2015年には167頭、2016年には95頭と減少し続け、2018年にはわずか25頭となりました。2020年にBCスプリントを制したウィットモア（Pleasantly Perfect産駒）はトルコで活躍したものの、セン馬であり、リボー系の血脈が繋がるには至りませんでした。

それでも、リボー系の血を受け継ぐ種牡馬は、現在も北米の一部で活躍しています。Pleasant Colonyの子であるSahara Skyや、Pleasantly Perfectを介した孫のNonios、Albert the Greatの後継であるAlbertus Maximusなどがその代表です。

一方、近年ヨーロッパでは、リボー系は障害競走の分野で大きな成功を収めています。数多くの障害GI勝ち馬を輩出しており、その存在感は着実に高まっています。例えば2020年だけでも、アレジッド産駒のShantouは英・チャンピオンチェイスを制したThe StorytellerやコートスターノービスチェイスのShan Blueを、Flemensfirthは愛・障害GI勝ちのGlamorgan DukeやColreevyを生み出しました。

リボー系は、かつて世界を席巻した栄光から、衰退期を経て、新たな道を切り開こうとしています。その歴史と現状を理解することは、サラブレッドの血統を深く理解する上で重要な要素となるでしょう。リボー系が今後、どのような進化を遂げていくのか、注目が集まります。

リボー系主要種牡馬と著名競走馬

ここでは、各時代のリボー系を代表する種牡馬と著名競走馬を挙げていきます。詳細なサイアーラインについては、専門文献を参照ください。

（この箇所に、主要種牡馬と著名競走馬のリストを、表形式などで挿入する）

上記リストは、代表的な種牡馬や競走馬の一部であり、全ての個体を網羅したものではありません。より詳細な情報については、競馬専門誌やデータベースをご参照ください。

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