リンゴ並木 (札幌市)

札幌のシンボル、リンゴ並木

札幌市豊平区、環状通の中央分離帯に鮮やかな彩りを添えるリンゴ並木。豊平区役所前から国道36号までの約1.1キロメートルに渡り、13品種、70本ものリンゴの木が植えられています。春には可愛らしい花を咲かせ、秋には真っ赤な実をたわわに実らせるその姿は、道行く人々の心を和ませ、豊平区のシンボルとして区民に愛されています。

リンゴ並木の歴史

北海道でリンゴ栽培が始まったのは明治12年。その後、札幌はリンゴ生産量日本一を誇るようになり、特に豊平区平岸地区で栽培された「平岸リンゴ」は特産品として名を馳せました。しかし、都市化の波に押され、リンゴ園は姿を消してしまいます。

昭和49年、当時の札幌市長、板垣武四氏が「札幌の街に赤いリンゴの実る並木通りを」という願いを込め、かつてリンゴ園が広がっていたこの場所にリンゴ並木を造成しました。長野県飯田市のリンゴ並木を参考に、飯田東中学校の生徒たちの手によって植えられた苗木は、時を経て見事な並木へと成長しました。

リンゴ並木の現在

リンゴ並木には、「茜」「レッドゴールド」「津軽」「北上」など、様々な品種のリンゴが植えられています。秋にはたわわに実ったリンゴが収穫され、豊平区のイベントで区民に無料で配布されたり、北海道日本ハムファイターズに贈呈されたりします。

リンゴ並木を彩るイベント

昭和51年から平成11年まで開催されていた「リンゴまつり」は、リンゴ並木の収穫を祝う地域のお祭りとして親しまれていました。その後、「美園りんごまつり」と名を変え、現在も地域住民の交流の場として賑わいを見せています。

リンゴ並木の碑

月寒公園の入口には、「りんご並木の碑」が建立されています。これは、リンゴまつり10周年を記念して、地元有志（美園リンゴ会）によって建てられたもので、リンゴ並木の歴史と、地域の人々のリンゴ並木への愛情を今に伝えています。

手づくり郷土賞受賞

平成3年、リンゴ並木は「豊平リンゴ並木」として、手づくり郷土賞（施設部門）を受賞しました。これは、リンゴ並木が地域の景観形成に貢献し、地域住民の生活文化に深く根ざしていることが評価されたものです。

札幌を訪れた際には、ぜひリンゴ並木を散策してみてください。春には可愛らしいリンゴの花が、秋には真っ赤に実ったリンゴが出迎えてくれます。リンゴ並木は、札幌の歴史と文化を感じられる、心安らぐ空間です。

アクセス

札幌市豊平区、環状通（豊平区役所～国道36号）沿い

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* こりんとめーたん

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