リーピチープ

リーピチープ：ナルニアの勇敢なるネズミ戦士

『ナルニア国ものがたり』シリーズに登場するリーピチープは、物語を彩る個性豊かなキャラクターの一人です。彼はもの言うネズミの族長として知られ、その卓越した剣技と水泳の腕前、そして揺るぎない騎士道精神で、多くの読者や視聴者の心を掴んでいます。

リーピチープ：キャラクター概要

リーピチープは、普通のネズミよりもはるかに大きく、子犬ほどのサイズにまで成長しています。後ろ足で立った時の高さはおよそ2フィートにも及びます。彼は並外れた剣士であり、水泳の名手としても知られています。

彼の最も際立った特徴は、その強い騎士道精神です。たとえ相手が憎むべき敵であっても、丸腰の相手には決して攻撃せず、剣の平で軽くたたくだけにとどめます。この揺るぎない信念は、彼の行動原理の根幹を成しています。しかし、この騎士道精神が時に彼の足を引っ張ることも。チェスなどのゲームにおいても、勝利よりも「騎士としての体面」を優先するため、しばしば敗北を喫してしまう一面も持ち合わせています。

リーピチープ：作中での活躍

リーピチープは、『ライオンと魔女』でアスランの遺体を解放したネズミの一団の子孫にあたります。アスランから「ことばを話す力」を授かったその血筋を受け継ぎ、『カスピアン王子のつのぶえ』で初登場を果たします。

物語の中心人物であるカスピアン王子と共に、テルマール軍と幾度も勇敢に戦います。第2次ベルナの戦いでは、尻尾を切り落とされるという不名誉を被りますが、アスランの加護によって再び尻尾を取り戻しました。その後、リーピチープの後を継いで族長となったのは、ピーピキークです。

『朝びらき丸　東の海へ』では、カスピアン王子と共に東の海への航海に同行。船がそれ以上進めなくなった地点で、小舟に乗り込み、最果てにあるアスランの国へと単独で旅立ちます。そして『さいごの戦い』の終結後、ルーシーたちはアスランの国でリーピチープと再会を果たすのです。

リーピチープ：メディアにおける描写

映画『ナルニア国物語/第2章：カスピアン王子のつのぶえ』では、フルCGで描かれ、イギリスのスタンダップ・コメディアンであるエディ・イザードが、英語吹き替え版で声を担当しています。日本語吹き替え版では、落合弘治がその声を演じています。

また、BBCドラマ版（監督：マリリン・フォックス）の第2章と第3章では、映画の第2章でニカブリク役を演じたワーウィック・デイヴィスが、リーピチープの着ぐるみを着て演じています。

リーピチープ：他の作品への影響

リーピチープは、他の作品にも影響を与えています。例えば、小野不由美のファンタジー小説『十二国記』に登場する半獣の楽俊は、リーピチープをモデルにしていると言われています。

まとめ

リーピチープは、その勇敢さと騎士道精神、そしてユニークなキャラクター性で、『ナルニア国ものがたり』シリーズに欠かせない存在となっています。彼の活躍は、多くの読者や視聴者に感動と勇気を与え続けているのです。彼の物語は、これからも多くの人々の心を魅了し続けることでしょう。

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