ルイス・ネリ

ルイス・エステバン・ネリー・エルナンデス（ルイス・ネリ）

ルイス・エステバン・ネリー・エルナンデス（Luis Esteban Nery Hernández）は1994年12月12日生まれのメキシコのプロボクサーで、ティフアナを本拠地に活動しています。彼はWBC世界バンタム級、WBC世界スーパーバンタム級のタイトルを保持した実力派選手であり、特に日本では「ルイス・ネリ」という名前で知られています。ネリは2つの階級で世界タイトルを獲得した選手としても注目されています。

初期のキャリアとバンタム級での成功

14歳からボクシングを始めたネリは、17歳でアマチュア競技に参戦し、9戦無敗の成績を収めてプロへと進出しました。彼のプロデビューは2012年5月5日、ティフアナでホセ・グアダルーペ・サルガドに対して行った試合で、1回TKO勝ちを収めました。その後、2016年にはWBCアメリカ大陸バンタム級のタイトルを獲得し、初防衛も成功。2017年には山中慎介との対戦を勝利し、WBC世界バンタム級王者となります。彼の試合は速い動きとテクニックを活かしたものが多く、人々を魅了しました。

ドーピング問題と復帰

ネリのキャリアの中で大きな波乱があったのは、2017年の山中との試合後に発覚したドーピング問題です。彼の検体から禁止物質が検出され、王座剥奪という事態に発展しました。WBCは彼に対して無期限の資格停止処分を科しましたが、調査の結果、食品による不正摂取の可能性が指摘され、処分が軽減されることとなります。これにより、ネリは日本での活動を再開する道が開かれました。

スーパーバンタム級への移行

彼はスーパーバンタム級に移行し、2020年にはWBC世界スーパーバンタム級王座を制覇しましたが、その後、王座統一戦で敗北を喫し、プロ初黒星をグラブしました。2022年以降、様々な選手と対戦し、勝ち続け、再びタイトル挑戦権を得るなど、格闘界での存在感を維持しています。

井上尚弥との対戦

2024年1月、井上尚弥との対戦が発表され、5月に東京ドームでの showdownが計画されていました。この試合はボクシングファンの間でも注目の一戦であり、ブラジルの因縁なども相まって視線を集めました。迎えた5月6日の試合では、ネリが初回にプロ初のダウンを奪いましたが、結果的には井上にTKO負けを喫し、王座獲得には失敗しました。

総合戦績と獲得タイトル

ネリのアマチュアボクシングの戦績は9勝無敗、プロボクシングでは37戦35勝（27KO）2敗という輝かしい記録を持っています。主な獲得タイトルにはWBCアメリカ大陸バンタム級、WBC世界バンタム級シルバー王座、WBC世界バンタム級王座、WBC世界スーパーバンタム級王座などが含まれます。彼の活躍は今後も目が離せませんし、ボクシング界の中での位置づけは確固たるものと思われます。

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