ルイス・バカロフ

ルイス・エンリケス・バカロフ

ルイス・エンリケス・バカロフ（Luis Enríquez Bacalov、1933年8月30日 - 2017年11月15日）は、アルゼンチンに生まれ、後にイタリアで活動した著名な作曲家です。彼は主に映画音楽の分野で知られ、特にマカロニ・ウェスタンのジャンルで数々の名作を手がけました。バカロフの音楽は、映画のストーリーを引き立てるだけでなく、その作品自体を象徴する重要な要素となっています。

来歴

バカロフは、ブエノスアイレスでブルガリアからの移民のユダヤ人家庭に生まれました。20歳のとき、コロンビアへ移り、そこでピアニストとしてキャリアをスタートさせました。その後、1959年にイタリアに移住し、1960年代にはマカロニ・ウェスタン映画で特に成功を収めます。バカロフは、その独特なスタイルとメロディーで観客の心を掴む音楽を数多く制作しました。

彼のキャリアの中で、1995年に公開された映画『イル・ポスティーノ』により、特に大きな評価を受け、第68回アカデミー賞の作曲賞を受賞しました。この作品は、バカロフにとって重要な転機となり、その後の音楽的キャリアにおいても長きに亘る成功を収めることとなります。

主なディスコグラフィー

バカロフの作品は多岐にわたりますが、以下はその中でも特に著名なものです。

• - 禁じられた抱擁 (La Noia, 1963)
• - リーザの恋人 (Donde tú estés, 1964)
• - 奇跡の丘 (Il Vangelo secondo Matteo, 1964)
• - 王子のための処女 (Una vergine per il principe, 1965)
• - 続・荒野の用心棒 (Django, 1966)
• - 愛のために…魔法のために… (Per amore... per magia..., 1967)
• - 黒い羊 (La pecora nera, 1968)
• - 怒りの用心棒/復讐のダラス (Il prezzo del potere, 1969)
• - ザ・シシリアン (I Padroni della città, 1976)
• - イル・ポスティーノ (Il Postino, 1994)
• - 自由な女神たち (Polish Wedding, 1998)
• - 愛と暗殺のタンゴ (Assassination Tango, 2002)

このように、彼は多岐にわたる映画で音楽を手がけ、その作品の多くは今も観客に愛され続けています。

死去

ルイス・エンリケス・バカロフは、2017年11月15日にローマで84歳の生涯を閉じました。彼の音楽は、映画界のみならず広く文化に影響を与え、多くの人々に記憶され続けています。彼の遺産である音楽は、今なお映画ファンや音楽愛好者の心を打ち続けています。

もう一度検索