ルイ12世 (フランス王)

ルイ12世の生涯と彼の治世

ルイ12世（Louis XII）は、1462年6月27日に生まれ、1515年1月1日に亡くなったフランスの歴史的な王であり、ヴァロワ朝第8代の君主として1498年から1515年までの在位を誇ります。彼はシャルル6世の弟、ルイ・ドルレアンの孫として生まれました。

幼少期と背景

ルイ12世は、オルレアン公シャルルと彼の3番目の妻、マリー・ド・クレーヴの間に誕生し、ブロワ城で育ちました。彼の父シャルルは、アジャンクールの戦いの後、イングランドで長い間捕虜生活を送り、彼が67歳の時に名誉のために唯一の男子をもうけました。ルイがわずか2歳の時に父は亡くなり、幼いながらもオルレアン公位を継ぎました。

政治的活動と結婚

1476年、彼はルイ11世の王女ジャンヌと婚約し、結婚します。この結婚の後、ルイはアンヌ・ド・ボージューに対する反乱、すなわち公益同盟戦争への参加を決意しましたが、その結果、1488年からサン＝トーバン＝デュ＝コルミエで投獄されます。しかし、1491年にシャルル8世によって釈放されました。

1494年、第一次イタリア戦争が勃発すると、国王軍の後衛を指揮し、ジェノヴァを占領。彼はその後もイタリア北部での軍事行動を展開し、ミラノ公国への請求も意識していたとされています。シャルル8世の後継者が夭折したことで、彼は新たな王位の継承者となり、1498年にフランス王となりました。

アンヌとの再婚

ルイ12世はブルターニュに対する野心から、先の結婚を無効とするためにローマ教皇アレクサンデル6世に働きかけ、ブルターニュ女公アンヌと再婚します。この結婚によって、2人は二人の娘をもうけました。長女クロードは後に王位継承者アングレーム伯フランソワと結婚し、次女ルネはフェラーラ公エルコレ2世の妻となりました。

イタリア戦争と外交

ルイ12世は再びイタリア戦争を引き起こし、祖父ルイ・ドルレアンの遺産を引き継ぎ、ヴァランティーヌ・ヴィスコンティとの結婚を背景にしてミラノ公国への請求権も主張しました。しかし、ナポリ王家のアラゴン王フェルナンド2世によって南イタリアからは武力で追放され、また教皇は他国に呼びかけ神聖同盟を形成、その結果、1513年にはミラノからもフランス軍が追い出される事態となりました。

晩年と死去

1514年、彼の王妃アンヌが亡くなると、ルイ12世はイングランド王ヘンリー8世の妹メアリー・テューダーと再婚し、対仏同盟の崩壊を狙いました。しかし、1515年の元日に彼は崩御します。男子がいなかったため、王位は従甥のアングレーム伯フランソワが継承しました。彼は娘婿フランソワを最後まで警戒していたと言われています。

評価と遺産

『ブリタニカ百科事典第11版』では、ルイ12世について神経質で平凡な知力を持ち、弱気であったため、王妃アンヌと寵臣のジョルジュ・ダンボワーズ枢機卿に支配されていたとしています。彼の治世は、戦争や婚姻を通じて複雑な政治情勢にしっかりと根を下ろし、フランスの歴史の中で重要な役割を果たしました。

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