ルイ3世 (コンデ公)

ルイ3世・ド・ブルボン＝コンデについて

ルイ3世・ド・ブルボン＝コンデ（1668年11月10日 - 1710年3月4日）は、フランスの著名な貴族であり、コンデ公爵として知られています。しかし、彼は正式にこの公位を継承したのはわずか1年で、ほとんどの生涯はブルボン公（duc de Bourbon）という称号で呼ばれました。さらに、彼はモンモランシー公（duc de Montmorency）、アンギャン公（duc d'Enghien）、ギーズ公（Duc de Guise）など、複数の称号も持っていました。

生い立ちと初期の経歴

ルイ3世は、フランスのパリにあるオテル・ド・コンデで、コンデ公アンリ3世とその妻アンヌ・ド・バヴィエールの次男として誕生しました。彼の家系は強力なブルボン＝コンデ家であり、歴史的にはフロンドの乱など、さまざまな政治的な運動にも関連してきました。家族の影響力が強かったため、ルイ3世の人生は決して平坦なものではありませんでした。

ルイ3世は、特に大同盟戦争において活躍しました。彼はリュクサンブール公フランソワ・アンリ・ド・モンモランシーの指揮のもと、スペイン領ネーデルラント戦線に派遣され、1692年のステーンケルケの戦いや1693年のネールウィンデンの戦いなど、多くの戦闘に参加しました。これらの軍事行動は、彼の名声を高め、彼の地位を強化する一因となりました。

家族と結婚

家族内の結束は、当時のフランス社会において非常に重要でしたが、ルイ3世の家族関係は複雑でした。祖父ルイ2世はフロンドの乱でルイ14世に対抗したことに起因する重圧を抱えており、その影響が家族内の決定にも影を落としていました。ルイ3世は王の庶子であるルイーズ・フランソワーズと結婚しましたが、彼この結婚は彼自身の家族への厚遇というよりも、彼の祖父に対するものであったとされています。

ブルボン＝コンデ家では、身体的・精神的な障害を持つ子孫が多く、ルイ3世もその一人とされていました。彼は身長168cmと当時としては小柄で、姉妹は「王室人形」や「小さな黒いカブトムシ」として揶揄されるほど華奢でした。また、彼の外見は独特で、不格好で頭部が異様に大きかったとされています。肌の色も黄味がかったオレンジ色であり、彼の存在は周囲から注目を集めることが多かったです。

後年と死去

ルイ3世がコンデ公としての地位を全うすることができたのは、わずか1年足らずでした。彼は父や祖父たちのように、精神的に不安定な状態で亡くなりました。死亡時には既に精神的混乱に陥っており、その状態は彼が亡くなる数年前から続いていました。歴史的には「ひどい顔をしていた」と記された彼は、42歳という若さでこの世を去りました。

子女に恵まれる

ルイ3世とルイーズ・フランソワーズとの間には多くの子女が誕生しました。彼の子どもたちは次の通りです：

• - ルイ4世アンリ（1692年 - 1740年）
• - ルイーズ・エリザベート（1693年 - 1775年） - コンティ公ルイ・アルマン2世の妻
• - マリー・アンヌ（1697年 - 1741年） - 兄の意向に反し、秘密裡にジョワイユーズ公ルイ・ド・ムランと結婚
• - ルイーズ・アンヌ（1695年 - 1768年）
• - シャルル（1700年 - 1760年） - シャロレー伯
• - イザベル（1701年 - 1765年）
• - アンリエット・ルイーズ（1703年 - 1772年） - 尼僧
• - ルイ（1709年 - 1771年） - クレルモン伯

ルイ3世・ド・ブルボン＝コンデの短い生涯は、歴史において多くの混乱や困難を伴ったものでしたが、彼はフランスの貴族の一員として影響を残しました。

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