大内刈

大内刈（おおうちがり）

大内刈は、柔道における代表的な投げ技の一つで、足技のカテゴリに属します。この技は、相手の脚を特定の方法で刈り倒す動作が特徴であり、刈り技と呼ばれる分類に入ります。講道館や国際[[柔道連盟]]（IJF）においては正式にその名称が認められており、IJFの略号はOUGです。

概要

大内刈の基本的な技の形は、自分の足の外側で相手の脚の内側を刈り倒すものです。右組の場合、まず前に踏み込んで、体を相手の内側へと進ませ、その後真後ろまたは左後ろへと崩すことで、内側から右足を使って相手の左脚を大きく刈るようにして倒します。この技は、牽制や崩しの際に重宝され、内股や大外刈、背負投などの多様な技と連携することがしばしばありますが、単独で一本を決めることも少なくありません。

ただし、刈る足を相手の足に絡ませてしまい、同体の状態で後ろに倒れると、禁止技である河津掛となり、反則にあたります。また、技を掛ける際に体勢が斜めになると、小外刈や大内返に返される危険があるため、注意が必要です。技をかける際は、できるだけ正面で対峙し、前に踏み込む姿勢が基本となります。いかにうまい選手でも、技をかける際には体勢を調整することが求められます。

1948年の講道館の機関誌『柔道』において、玉嶺生は相撲の技術において、同様の技が内掛けとして行われることに言及しています。

大内刈の防ぎ方

大内刈を防ぐためのポイントは、刈られる予定の脚の力を抜くことです。力を抜くことで、上半身に力が伝わることなく、脚にのみ相手の力が伝わるため、無理に抵抗することなく楽に受け止めることが可能になります。脚を解き外すことも返し技を狙うこともできるため、柔軟に対応することが重要です。

大内刈への返し技

大内刈に対する反撃として、しばしば用いられるのが大内返です。また、相手による大内刈をかわした後に、逆に大内刈を仕掛けた場合でも、記録上は「大内刈」として残ります。

大内刈のバリエーション

大内刈には多くのバリエーションが存在します。以下はその一部です。

• - 大内巻込（おおうちまきこみ）: 相手に重なりながら浴びせ倒す技。
• - 大内掛（おおうちがけ）: 相手の脚の内側から足を引っ掛けて後方に倒す技。こちらは他の技と比較して、反撃の隙が生じやすい特性があります。
• - 脚取り大内（あしとりおおうち）: 脚を掛けないほうの相手の脚を持って掛ける技で、柔道家の尾形源治によって手技と分類されています。別名片足取とも呼ばれます。
• - 大内車（おおうちぐるま）: 相手の脚に足を掛けて支点とし、投げ倒す技です。

これらの技はそれぞれの特性を持ち、シチュエーションに応じて使い分けることが求められます。柔道における大内刈は、単なる投げ技以上のものであり、戦術や連携を考慮した総合的な技術が必要とされます。

出典

• - 外部リンク: 大内刈 / O-uchi-gari - YouTube KODOKANチャンネル
• - 大内刈｜柔道チャンネル
• - 大内刈

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