ルシード・モータース

ルシード・モータース (Lucid Motors)

ルシード・モータースは、アメリカ合衆国カリフォルニア州ニューアークに本社を置く電気自動車（EV）メーカーです。その名は、発音としては「ルーシッド・モーターズ」がより正確です。

概要

2007年に「Atieva」という社名で設立されました。2013年には、テスラのモデルSの開発を主導したピーター・ローリンソン氏がCTO（最高技術責任者）として入社し、2019年に同氏がCEOに就任した際に現在の「Lucid Motors」に社名を変更しました。

当初、2018年内のEV生産開始と2019年の最初の市販車投入を目指していましたが、COVID-19パンデミックの影響により、市販車投入は2021年にずれ込みました。アリゾナ州に約800億円を投資して工場を建設し、2022年までに従業員2000人以上、年間2万～13万台の生産体制を計画しています。

また、2018年にはサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドから10億ドル以上の資金調達に成功し、サウジアラビアでの工場建設に着手しました。2026年にはサウジアラビアから年間15万台以上のEV輸出を目標としています。

バッテリー供給については、2022年12月にパナソニックとの間で契約を締結し、2023年からの供給が予定されています。さらに、フォーミュラEのバッテリーパック供給も手がけており、技術力の高さを示しています。

ルシード・エア

ルシード・エアは、全長4,975mm、全幅1,939mm、全高1,410mmのミドルクラスセダンです。2016年にカリフォルニア州フリーモントで開催されたプライベートVIPイベントで発表されました。

このモデルには、無線アップデートに対応した先進運転支援システムが搭載されており、基本モデルはリアドライブで400馬力を発生し、満充電での航続距離は386kmです。バッテリー容量に応じて506km、644kmの航続距離を実現するモデルや、ツインモーターで最大1,111馬力を誇る全輪駆動モデルも存在します。

特徴的なのは、昆虫の複眼を模した4,870個のマイクロレンズを備えたヘッドライトで、照射範囲を自在に調整できます。また、ルーフはフレーム部を除き全面がグラスルーフとなっており、開放感のあるデザインです。さらに、4人乗り仕様に加えて、左右独立でリクライニング可能なエグゼクティブリアシートを選択することも可能です。

グレードによって出力が異なり、最も低い「ピュア」グレードで486ps、最上位の「ドリームエディション」では1,200psを超えます。航続距離は772kmから836kmと幅があり、22分で最大約482km分の充電が可能な独自規格のV2H機能も備えています。

ルシード・グラビティ

ルシード・グラビティは、SUV型の電気自動車で、カンザス工場で生産される予定です。詳しいスペックや発売時期はまだ発表されていませんが、今後の展開が期待されています。

ルシード・モータースは、革新的な技術とデザインで電気自動車市場に新たな風を吹き込んでいます。今後の活躍が注目される企業です。

脚注

* 公式ウェブサイト（[英語]]）[https://lucidmotors.com/

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