ルノー・フルタイム

ルノー・フルタイム：個性的な全天候型スクーター

ルノー・フルタイムは、2002年から2003年にかけて、ルノー・スポールが販売した軽二輪スクーターです。イタリアのベネリ社からOEM供給を受け、ルノーブランドで販売されました。特徴的なデザインと高い実用性を兼ね備え、通勤や通学用途を中心に人気を集めました。

ルノーは、当時ベネリ社とOEM提携しており、フルタイム以外にも数種類のスクーターを販売していました。販売とマーケティングはルノー・スポールが行い、スポーティなイメージと信頼性を両立した製品展開を目指しました。しかし、2003年にはルノーがスクーター市場からの撤退を決定し、フルタイムの生産も終了しました。

モデルバリエーション：125ccと150cc

ルノー・フルタイムは、排気量で125ccと150ccの2つのモデルが用意されました。

フルタイム125

1999年のミラノショーで初公開されたフルタイム125は、ルーフを備えた全天候型のコミューターとして設計されました。雨天時でも快適な走行を可能にし、通勤や通学といった日常的な利用に適した一台として注目されました。日本市場にも導入され、多くのユーザーに支持されました。

フルタイム150

フルタイム150も1999年のミラノショーで発表されました。125ccモデルと同様に全天候型コミューターをコンセプトとしていますが、よりパワフルなエンジンを搭載し、高速走行にも対応できる性能を備えていました。しかし、フルタイム150は日本市場には導入されませんでした。

ルノーのスクーター戦略と撤退

ルノー・フルタイムは、ルノーがスクーター市場に参入した際の戦略的な製品でした。ベネリ社とのOEM提携により、開発コストを抑えつつ、独自のブランドイメージを打ち出すことを目指しました。しかし、市場競争の激化や経営戦略の見直しなどを背景に、2003年にはスクーター事業からの撤退を決定。フルタイムを含む全てのスクーターモデルの生産は終了しました。

その他のOEMモデル

ルノーは、ベネリ社からフルタイム以外にもいくつかのスクーターをOEM供給を受けていました。代表的なモデルとしては、ルノー・クラノス、ルノー・キャンパス、ルノー・スペシメンなどが挙げられます。これらも個性的なデザインと実用性を兼ね備えたモデルでしたが、ルノーのスクーター事業撤退に伴い、市場から姿を消しました。

まとめ

ルノー・フルタイムは、短期間ながらも多くのユーザーに支持された個性的なスクーターです。全天候型というコンセプトや、ルノーブランドによるスポーティなイメージは、多くのライダーに魅力的に映ったと言えるでしょう。現在では生産終了していますが、その独特のデザインと高い実用性から、中古市場でも根強い人気を誇るモデルとなっています。

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