ルビー・チューズデイ

ルビー・チューズデイ

「ルビー・チューズデイ」（Ruby Tuesday）は、イギリスの伝説的ロックバンド、ローリング・ストーンズの楽曲で、ミック・ジャガーとキース・リチャーズによって作詞・作曲されました。1967年にシングル「夜をぶっとばせ」との両A面シングルとして発表され、風雅で物悲しいメロディと印象的な歌詞が多くの人々の心をつかみました。

リリースと成功

この曲は1967年1月13日にイギリスで、翌日にはアメリカでリリースされました。当初、「ルビー・チューズデイ」はシングルのB面として考えられていましたが、A面の「夜をぶっとばせ」が性的な内容を含んでいたため、アメリカの放送局での放送が危ぶまれました。このため、バンドのマネージャー、アンドリュー・ルーグ・オールダムの判断により、両A面シングルとして販売されることとなりました。

「夜をぶっとばせ」はアメリカのビルボードで55位に留まった一方で、「ルビー・チューズデイ」は1位を獲得し、後にゴールドディスクにも認定されました。また、イギリスでは3位を記録し、その人気の高さを示しています。

録音と演奏

この楽曲の録音は1966年11月16日にロンドンのオリンピック・スタジオで行われました。ブライアン・ジョーンズがピアノとリコーダーを演奏し、不安定な音を出すコントラバスは、キース・リチャーズとビル・ワイマンが奏でたものです。このサウンドは独特の雰囲気を作り出しており、曲の印象を強めています。

興味深いことに、ジャガーは自身がこの曲の作詞・作曲に関与していないと述べており、リチャーズが単独で創作した可能性が高いと考えられています。リチャーズは、この曲が彼とリンダ・キースとの破局に基づいていると語っており、その日がちょうど火曜日だったことから「ルビー・チューズデイ」というタイトルがつけられたとされています。また、ジャガーはこの曲に対する評価を何度も述べており、メロディと歌詞の素晴らしさを認めつつも、1970年代には演奏したくないとも発言しています。

コンサート・パフォーマンスとカバー

「ルビー・チューズデイ」はリリース当初よりコンサートのセットリストに加えられ、テレビ出演でも披露されていました。しかし、その後の20年以上は演奏されることがなく、1989年の「スティール・ホイールズ・ツアー」から再びそのパフォーマンスを見ることができました。1991年にはライブアルバム『フラッシュポイント』に、1990年の日本公演の音源が収録され、再びシングルとしてもリリースされています。

さらに、数多くのアーティストによるカバーも存在しています。例えば、ザ・タイガース、メラニー、ナザレス、ジュリアン・レノン、ロッド・スチュワートなど多岐にわたるアーティストがこの名曲を自らのスタイルでアレンジし、広く認知されています。

影響と評価

「ルビー・チューズデイ」は、その美しいメロディと詩的な表現により、音楽史の中で特別な地位を占めており、「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」にも303位としてランクインしています。この曲は、ローリング・ストーンズのディスコグラフィにおける重要な作品の一つとなっており、今なお多くのファンに愛されています。

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