ルフトハンザ・カーゴ

ルフトハンザ・カーゴ：世界を繋ぐドイツの貨物航空会社

ルフトハンザ・カーゴは、ドイツの航空会社ルフトハンザグループに属する貨物航空会社です。本拠地をフランクフルトに置き、フランクフルト空港を主要ハブとして、世界各地への貨物輸送サービスを提供しています。ルフトハンザ・カーゴは、自社保有の貨物機だけでなく、ルフトハンザドイツ航空の旅客機の貨物スペースも利用することで、広範なネットワークを構築しています。

また、ドイツの国際宅配業者DHLとは、ライプツィヒ・ハレ空港において連携しており、効率的な輸送体制を確立しています。さらに、コンドル航空やサン・エクスプレスの貨物輸送も請け負っており、幅広い貨物輸送ニーズに対応しています。

革新的な歴史と戦略

ルフトハンザ・カーゴは、1994年にルフトハンザドイツ航空の貨物部門が独立したことで誕生しました。旅客部門と貨物部門を分離するという画期的な試みは、ルフトハンザが世界で初めてでした。設立当初は、世界トップの貨物輸送キャリアとして君臨しましたが、近年では大韓航空カーゴやエールフランス‐KLMカーゴに後れを取っています。

ルフトハンザ・カーゴは、常に革新的な経営戦略を追求していますが、将来を見据えた戦略の弱さが指摘されることもあります。過去には、JALカーゴ、SASカーゴ・グループ、シンガポール航空カーゴなどが加盟する貨物航空連合WOWに加盟していましたが、その処遇を巡り混乱し、2009年に脱退しています。

DHLとの提携とアエロロジック設立

2004年には、ルフトハンザ・カーゴとDHLが共同で新しい貨物航空会社を設立することに合意し、2007年にアエロロジックが誕生しました。アエロロジックは、ボーイング777型機を導入し、ライプツィヒを拠点に輸送業務を展開しています。これにより、これまでライプツィヒを拠点としていたルフトハンザ・カーゴのマクドネル・ダグラスMD-11F型機はフランクフルトに戻されました。

2021年10月18日、ルフトハンザ・カーゴのMD-11型機は、ニューヨークからフランクフルトへのフライトを最後に、その役割を終えました。退役したMD-11は、現在、アメリカのウエスタン・グローバル・エアラインズで運用されています。

広範な就航都市と多様なサービス

ルフトハンザ・カーゴは、自社機による就航地に加え、ルフトハンザドイツ航空の旅客機の貨物スペースも利用することで、ルフトハンザの就航都市すべてに対して貨物サービスを提供しています。また、ワールド・エアウェイズの貨物便も、ルフトハンザ・カーゴのサービスとして利用可能です。

保有機材

現有機材（発注を含む）
エアバスA321-200P2F：2機（リース契約、元ユーロウイングス、ルフトハンザ・シティーライン運航）
ボーイング777F型機：11機（他3機追加発注）
ボーイング777-8F：7機発注

退役機材
B747-200F/SF
DC-8F
MD-11F（2021年全機退役、最後の1機は特別塗装機。現在はウェスタン・グローバル航空で現役）

事故

2010年7月27日、ルフトハンザ・カーゴ8460便（D-ALCQ）が、フランクフルト発香港行きの途上、リヤドのキング・ハーリド国際空港への着陸に失敗し、機体が炎上・大破する事故が発生しました。幸い、乗員2名は軽傷で済みました。

関連項目

航空会社の一覧

外部リンク

ルフトハンザ・カーゴ
ルフトハンザドイツ航空
Lufthansa Cargo (@lufthansacargoag) - Instagram

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