ワールド・エアウェイズ

ワールド・エアウェイズ(World Airways)とは

ワールド・エアウェイズは、かつてアメリカ合衆国ジョージア州ピーチトゥリーに本社を置いていた航空会社です。定期旅客便だけでなく、不定期旅客便の運航や軍事輸送も手掛けていました。燃料費高騰などの影響で2014年3月27日に経営破綻し、一旦は消滅しましたが、投資会社の発表によると、長距離LCC（格安航空会社）として再出発する計画があります。

基本情報

IATA航空会社コード: WO
ICAO航空会社コード: WOA
コールサイン: WORLD

歴史

1948年、ベンジャミン・ペッパーとエドワード・デイリーによって設立されました。当初は5万ドルでDC-4型機を購入し、運航を開始しました。その後、DC-6やロッキード コンステレーションといった機材を導入。1960年代に入ると、ボーイング707やボーイング727といった大型ジェット旅客機を導入し、不定期旅客便の運航を拡大しました。特に727型機は貨客両用型の100C型を保有し、1969年から1971年にかけて日本航空にリースしていました。

ベトナム戦争が勃発すると、ワールド・エアウェイズは軍事輸送にも注力し、多くの物資や人員の輸送を行いました。

1970年代には、3機のボーイング747を新たに導入。この747-200C型は、旅客と貨物の両方に対応できるコンバーチブル型で、ローンチカスタマーとなりました。しかし、転換に時間がかかることから生産機数は少なく、同社も追加導入を見送りました。1980年代には、DC-10型機を導入し定期旅客便に参入しましたが、乗客数の伸び悩みやローガン国際空港での大破事故（ワールド・エアウェイズ30H便大破事故）などにより、多くの路線が失敗に終わりました。結果として747-200C型を全て売却し、ボーイングDC-10やボーイングMD-11で機材を統一しました。

湾岸戦争が始まると、再び軍事輸送を開始し、MD-11型機を導入しました。

ジェット機化以降は、DC-10とMD-11という3発エンジン機と、ボーイング747-400BDSFの4発エンジン機を主体に、不定期旅客便と軍事輸送を展開していました。

2014年の運航停止時には、欧米で調達したボーイングMD-11と747-400BDSFを保有していましたが、軍事輸送から787ドリームライナーをそろえたLCCへ転換する例は珍しいと言えます。LCCへの転換後は、ロサンゼルスやマイアミからアジアや中南米への路線を再開する予定です。

保有機材

ワールド・エアウェイズの機材は以下の通りです。
ボーイング727-100C/200
ボーイング707
ボーイング747-200C
ボーイング747-400BDSF
DC-10
MD-11

ボーイング製の航空機における顧客番号は「73」であり、正式な型式名は727-173C、747-273Cとなります。

航空事故

ワールド・エアウェイズ30H便大破事故 (1982年1月23日)

脚注

関連項目

コードシェア便
シャトル便

外部リンク

* World Airways （英語）

もう一度検索