ルルル文庫

ルルル文庫：小学館のライトノベルレーベル

ルルル文庫は、2007年5月24日に小学館より創刊されたライトノベルレーベルです。パレット[[文庫]]、キャンバス[[文庫]]といった、過去に小学館が発行していたレーベルの後継として、またスーパークエスト[[文庫]]のファンタジー路線を受け継ぐ形で誕生しました。

新人発掘と育成への積極的な取り組み

ルルル文庫は、他のレーベルとは一線を画す独自の戦略を取っていました。それは、新人作家を発掘・育成することに重点を置いた姿勢です。創刊前の2006年4月からは、姉妹レーベルであるガガガ[[文庫]]と共同で「小学館ライトノベル大賞」を開催。さらに、イラストレーターの公募をウェブサイト上で行ったり、創作系同人誌即売会であるコミティアに「出張編集部」を出展して原稿の持ち込みを受け付けるなど、積極的に新人発掘に努めました。

多様な作品群

創刊当初は、海外からの翻訳作品も刊行していました。しかし、その後は日本人作家による作品が中心となりました。取り扱われた作品は、ファンタジーを多く含んだライトノベルが中心でしたが、恋愛小説やミステリなど、ジャンルは多岐に渡りました。

2010年には、フラワーコミックスと同じ版型を用いたサブレーベル「フラワーコミックスルルルnovels」も開始。こちらはノベライズ作品が中心でしたが、ルルル文庫の作品の再刊行も行われていました。

レーベルの終焉

2016年4月26日、小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門の原稿募集が中止されることが発表されました。そして、2018年12月26日発売の『乙女なでしこ恋手帖』最終巻をもって、レーベルは幕を閉じました。電子書籍版を含めると、最終巻の発売は2019年1月18日となります。

代表的な作品

ルルル文庫では多くの作品が刊行されました。その中には、現在も高い人気を誇る作品も含まれています。以下に、いくつかの代表的な作品を挙げます。


ファンタジー系

『悪役令嬢ヴィクトリア』（菅原りであ）
『アラビアンローズ』（深山くのえ）
『桜嵐恋絵巻』（深山くのえ）
『聖杯は迷宮に誘う』（西谷史）
『ふしぎ遊戯 玄武開伝 〜遙かなる風の子ら〜』（原作・イラスト：渡瀬悠宇）


恋愛系

『今日、恋をはじめます初恋のプレリュード』（原作・イラスト：水波風南）
『好きです鈴木くん!!─ピュア・ホワイト・ラブ─』（原作・イラスト：池山田剛）
『ラブ&セレブ』（あまね翠）


その他

『いじめ 14歳のMessage』（林慧樹）
『封殺鬼』（霜島ケイ）
『舞姫恋風伝』（深山くのえ）


これらの作品は、それぞれ魅力的な世界観と個性的なキャラクターで読者を魅了しました。

翻訳作品

ルルル文庫では、初期にいくつかの海外作品を翻訳して刊行していました。例えば、以下のような作品があります。

『ミスフィットの秘密』（イゾベル・カーモディー）
『オーバーン城の夏』（シャロン・シン）
『エノーラ・ホームズの事件簿』（ナンシー・スプリンガー）


これらの作品は、日本の読者にとって新たな読書体験を提供しました。

まとめ

ルルル文庫は、新人作家育成に力を入れた姿勢と、多様なジャンルの作品を刊行したことで知られるレーベルでした。短い期間ではありましたが、多くの作品を生み出し、日本のライトノベル界に貢献しました。その存在は、多くの読者の記憶に刻まれていることでしょう。

もう一度検索