ルンガ・ポイント (護衛空母)

USS Lunga Point (CVE-94)

USS Lunga Point（CVE-94）は、アメリカ海軍の護衛空母で、カサブランカ級の40隻目の艦艇です。艦名はガダルカナル島のルンガ岬から名付けられました。1975年の起工から1944年の進水、同年の5月14日に正式に就役しました。

艦歴の概要

「ルンガ・ポイント」は就役後、初夏に短期間の訓練を終え、ニューギニアへの任務に従事しました。この任務では、陸軍の爆撃機を輸送する一方で、戦闘によって損傷したP-47戦闘機を本国に運ぶ役割も果たしました。その後、第29空母部隊に参加し、1944年10月にサンディエゴを出航、真珠湾やエニウェトク環礁を経由してレイテ湾の上陸作戦へ向かいました。

1944年の11月には、輸送艦艇に対する上空支援任務を担い、続いてルソン島攻略に向けた準備を進めます。同年12月27日には、リンガエン湾におけるアメリカ第6軍の上陸支援のために出航し、同日敵機を撃墜する戦果を上げました。特に1月6日からのリンガエン湾沖での11日間の航空支援任務中は、毎日約40回もの出撃を行い、連日活躍を続けました。

硫黄島侵攻作戦

1月23日から2月10日までの間、硫黄島侵攻作戦の準備が進められ、作戦は2月16日に開始されました。この期間中、アメリカ艦隊に対して日本側は様々な反撃を試みましたが、戦力差を意識しながら少数機での奇襲を実施することが決定されました。「ルンガ・ポイント」は、硫黄島の近海での戦闘に参加し、特攻攻撃に対しても対応しました。

特に、2月21日には「ビスマーク・シー」に接近する特攻機との遭遇がありました。「ビスマーク・シー」は攻撃を受け、短時間で沈没しましたが、「ルンガ・ポイント」は幸運にも大きな被害を免れました。続く沖縄攻略準備に向けて、ウルシー環礁に帰還し、その後は特攻攻撃をいくつか退けつつ、沖縄戦の任務を遂行しました。

戦後の活動

「ルンガ・ポイント」は、1946年10月24日に退役し、その後長い間予備艦として保管されていました。1955年には艦種が変更され、最終的には1960年に除籍されて、サンディエゴでスクラップとして売却されました。艦は戦争中に5つの従軍星章と1つの殊勲部隊章を受章しています。

この艦載機の任務は、太平洋戦争におけるアメリカ海軍の戦績に大きく貢献し、艦そのものが誇るべき歴史を築き上げました。

参考文献

• - 木俣滋郎『日本空母戦史』図書出版社、1977年
• - デニス・ウォーナー等 『ドキュメント神風 特攻作戦の全貌』時事通信社、1982年
• - その他、多数の歴史書および資料

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