ルーキー (映画)

ルーキー（The Rookie）

『ルーキー』は1990年に公開されたアメリカのアクション映画で、クリント・イーストウッドが監督と主演を務めています。本作では、経験豊富な交通課の刑事ニック・パロヴスキーと新米刑事デヴィッド・アッカーマンのコンビが、自動車窃盗団との激しい戦いを繰り広げます。特に、二人の刑事の成長や彼らの人間関係が描かれ、ストーリーは緊迫感に満ちています。

ストーリー概要

物語は、交通課の刑事ニックが自動車窃盗団のリーダー、ストロムを追い詰めるところから始まります。しかし、ニックの相棒であるパウエルが殺され、彼は仇を討つことを誓います。警官の殺害により捜査は殺人課に引き継がれ、ニックには新たにデヴィッドという経験不足の相棒が割り当てられます。

デヴィッドは上流階級出身であり、実戦経験がないため、最初はポンコツ同然の振る舞いを見せます。ニックはデヴィッドを信頼せず、自らの判断でストロムの追跡を続けますが、ストロムはニックの行動を察知し、情報を漏らしていた情報屋モラレスを殺害します。

ニックとデヴィッドは、先回りしてストロムの逮捕に成功しますが、ストロムの愛人リースルによってデヴィッドが重傷を負い、ニックはストロムに捕まってしまいます。ストロムはニックを人質に取り、身代金を要求しますが、ロサンゼルス警察は身代金の支払いを拒否し、独自の捜査を進めることになります。

デヴィッドは、無事であるものの、ニックの危険に気づき独断で捜査を進めますが、情報屋が殺されてしまった後、彼は父に200万ドルを提供させるために向かいます。デヴィッドの行動に激怒した上司ガルシアは、彼を逮捕するように命令しますが、デヴィッドは恋人サラの安否を案じて急いで家に向かうことになります。

人物関係

デヴィッドの恋人サラは献身的な性格で、彼を想い続けています。一方、ニックはヘビースモーカーで、上司ガルシアとの軋轢が目立ちます。ニックは無骨ながらも、部下への優しさを見せる部分もあり、彼の成長も伺えます。ストロムの手下、ロコ・マルティネスや愛人リースルとの関わりも物語を緊迫させる要素となっています。

クライマックスと結末

ストロムがアジトに爆弾を仕掛けてニックを狙う中、ニックは拘束を解いて脱出に成功し、デヴィッドと共に激しい銃撃戦に突入します。最終的にはニックとデヴィッドが協力してストロムを追い詰め、壮絶な戦闘を経て、ニックはストロムを射殺します。

事件が解決した後、ニックは警部に昇進し、デヴィッドも成長を遂げて敏腕刑事に。ニックは新たな相棒として優秀な女性警官を選びます。

評価

本作は、Rotten Tomatoesでは支持率29%、Metacriticでは加重平均値41/100と厳しい評価を受けているものの、クリント・イーストウッドの演技とスリリングな展開は観る者の心をつかむ要素となっています。警察の現実や人間ドラマを描いた本作は、今日でも多くのファンに支持される作品です。

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