ルータ (工具)

ルータとは

ルータは、木材の面取り、ホゾ作り、溝切り、切断など、様々な加工を行うための電動工具です。木工の現場やDIYにおいて、欠かせない存在となっています。

名称について

「ルーター」と長音符を付けて呼ばれることもありますが、JIS規格では「ルータ」が正式な名称として採用されています。国内の主要メーカーのカタログでも「ルータ」という名称が用いられています。

特徴

ルータの主な特徴は以下の通りです。

多様な加工: 面取り、ホゾ作り、溝切り、切断など、様々な加工が可能
豊富なビット: 様々な形状のビットを装着することで、多様な加工に対応
プランジング機能: 切削深さを設定し、加工中に掘り込み深さを調整可能
重切削加工: トリマと比較して、より大きなモーターを搭載しており、重い切削作業が可能
両手操作:安全のため、ボディ両側のハンドルを両手で支えて作業

ビット

ルータで使用する先端ビットは、軸径が6mm、8mm、12mmのものが一般的です。欧米では、1/2インチ（12.7mm）が主流となっています。軸径の異なるビットを使用する際は、コレットスリーブを交換する必要があります。

トリマとの違い

ルータと似た工具にトリマがありますが、両者にはいくつかの違いがあります。

モーターのパワー: ルータはトリマよりも大きなモーターを搭載しており、重切削加工に適しています。
プランジング機能: ルータにはプランジング機能が付いており、切削深さを調整できますが、トリマにはこの機能がないものが一般的です。
サイズと重量: ルータはトリマよりも大きく、重量があります。

使用方法

ルータを使用する際には、以下の点に注意が必要です。

1. 安全対策: 保護メガネや防塵マスクを着用し、安全に配慮して作業を行う。
2. ビットの選択: 加工内容に合わせた適切なビットを選択する。
3. 適切な回転数: 木材の種類やビットのサイズに合わせて適切な回転数に調整する。
4. 両手で操作: ボディ両側のハンドルを両手で支え、安定した状態で作業を行う。

主要メーカー

ルータは、様々なメーカーから販売されています。以下に主要なメーカーをいくつか紹介します。

マキタ
日立工機（現：工機ホールディングス）
リョービ
ボッシュ

これらのメーカーは、高性能で信頼性の高いルータを製造しており、プロの職人からDIY愛好家まで幅広く支持されています。

参考資料

『DIY道具事典 : 電動工具・手工具の選び方使いこなし術完全ガイド : 決定版』学習研究社〈Gakken mook. DIY series〉、2008年。ISBN 978-4-05-605053-0。
『New Router Handbook』14頁から16頁 著者: Patrick Spielman
『Router Basics』著者: Patrick Spielman

関連項目

トリマ (工具)

外部リンク

* バーンズの足踏み駆動式ルータ
Barnes Foot Power Former Woodworkers Tool Works Chicago 1929 (PDF)

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