レイファー・ジョンソン

レイファー・ジョンソンの偉業

レイファー・ジョンソン（Rafer Lewis Johnson、1934年8月18日 - 2020年12月2日）は、アメリカ合衆国を代表する陸上競技選手であり、特に十種競技での活躍が目立ちます。彼は1956年のメルボルンオリンピックと1960年のローマオリンピックに出場し、ローマ大会では金メダルを獲得しました。また、彼は黒人として初めて、オリンピックの開会式でアメリカ選手団の旗を持つという栄誉にも輝いています。

若き日のジョンソン

ジョンソンのスポーツキャリアは、幼少期にさまざまなスポーツに取り組んでいたことから始まりました。フットボール、野球、バスケットボールを楽しみながら育った彼は、オリンピックで優れた成績を収めた選手、ボブ・マサイアスの姿に触発され、十種競技へと進む決意を固めました。1954年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校に入学した彼は、同年に十種競技の大会にデビューしました。

その後、1955年にはマサイアスが保持していた世界記録を更新し、一躍世界記録保持者となりました。この年のパンアメリカンゲームズで金メダルを獲得したことも、彼の名を広める要因となりました。

オリンピックでの栄光

1956年のメルボルンオリンピックでは、銀メダルを獲得。この大会では、走幅跳にも出場予定でしたが、怪我のため出場は叶いませんでした。怪我はジョンソンのキャリアに大きな影響を及ぼし、1957年と1959年のシーズンを棒に振ることとなりました。しかし、彼は諦めずに復帰し、1958年と1960年には再び世界記録を樹立。

そして、1960年のローマオリンピックでは、今までの努力が実を結び、金メダルを獲得しました。この大会では、大学のクラスメートで台湾出身の楊伝広が銀メダルを獲得し、ふたりの友情が際立ちました。このオリンピックでは、自らの国の選手団の旗手も務め、彼にとって忘れがたい瞬間となりました。

引退後の活躍

オリンピック終了後、ジョンソンは競技生活を終え、俳優やスポーツキャスターとしての道を歩み始めました。彼は1984年のロサンゼルスオリンピックでは、開会式で聖火をともす最終聖火ランナーに選ばれました。この栄誉は、彼がそのキャリアを通じて積み重ねてきた偉業を象徴するものでした。

2020年12月2日、レイファー・ジョンソンは脳卒中によりこの世を去りました。彼の功績は、陸上競技界でも長く語り継がれ、次世代の選手たちに影響を与え続けています。ジョンソンは、スポーツを通じた友情や努力の大切さを示す存在であり、その名前は永遠に記憶されるでしょう。

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