レオ・セクストン

レオ・セクストン

レオ・ジョセフ・セクストン（Leo Joseph Sexton）は、1909年8月27日に生まれ、1968年9月6日にその生涯を閉じたアメリカ合衆国の陸上競技選手です。彼は砲丸投を得意とし、特に1932年に開催されたロサンゼルスオリンピックでは、見事金メダルを獲得する偉業を成し遂げました。

激動の競技人生

セクストンがオリンピックに挑んだ1932年当時、砲丸投の世界記録は16.04メートルでした。この記録は、チェコスロバキアのフランチシェク・ドウダ、アメリカのハーマン・ブリックス（1928年アムステルダムオリンピック銀メダリスト）、ドイツのエミール・ヒルシュフェルト（同銅メダリスト）の3選手が保持していました。

ロサンゼルスオリンピックを目前に控え、セクストンとブリックスは16.07メートルという新たな記録を投げ、世界記録を更新しました。しかし、この記録はただちには公式に認められませんでした。

その後、オリンピック出場をかけたアメリカ代表選考会が開催されました。この選考会で、セクストンは堂々1位で代表の座を掴みます。ネルソン・グレイ、ハーロウ・ロサートがセクストンに続きました。一方、セクストンよりも高い評価を得ていたとされるブリックスは5位に終わり、オリンピックに出場することは叶いませんでした。その選考会の期間中、ポーランドのジグムント・ヘルジャスが16.05メートルの記録を樹立し、これが当時の公認世界記録となりました。

オリンピックでの頂点

1932年ロサンゼルスオリンピックの砲丸投競技には、アメリカ勢とヨーロッパ勢の対決として大きな注目が集まりました。競技が始まると、アメリカのロサートが1投目に15.67メートルという好記録を投げ、リードします。この記録に迫るヨーロッパ選手は、ドウダを除いて現れませんでした。ドウダは銅メダルを獲得し、ヨーロッパ勢で唯一メダルを手に入れました。

セクストンはロサートの記録を追いかける展開となりましたが、最終投擲で16.00メートルというこの日一番のビッグスローを放ち、ロサートを逆転しました。この劇的な一投により、セクストンはオリンピック金メダルに輝き、母国開催の大会でアメリカに栄光をもたらしました。

オリンピック後の記録更新

オリンピックでの金メダル獲得後も、セクストンの勢いは止まりませんでした。彼は続けて16.13メートル、さらに16.16メートルと、自身の持つ記録を次々と塗り替え、世界新記録を樹立します。しかし、その約1ヶ月後には、チェコスロバキアのドウダが16.20メートルを記録し、セクストンの世界記録は再び更新されました。

レオ・セクストンは、短期間のうちに世界記録を巡る激しい攻防の中心に立ち、オリンピック金メダルという輝かしい実績を残した、記憶に残る砲丸投選手です。

外部リンク

* レオ・セクストン - Olympedia（英語）

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