レダマ

レダマ（連玉）

レダマ（学名: Spartium junceum）は、マメ科レダマ属の唯一の種である落葉低木です。別名として、鷹爪（たかつめ）、鶯織柳（うぐいすおりやなぎ）などがあります。スペイン語ではretamaと呼ばれます。花木として庭などに植栽されています。

特徴

レダマは、地中海沿岸の乾燥した砂地に自生する植物で、樹高は2～4メートルほどになります。幹は直立し、根元は太くなることがありますが、枝はもろい性質を持ちます。葉は非常に細く、これは乾燥に耐えるための適応です。代わりに、緑色の枝が光合成を助ける役割を担っています。

6月頃に開花期を迎え、直径2cmほどの鮮やかな黄色の蝶形花を咲かせます。開花期には木全体が花で覆われ、見事な景観を作り出します。花は強い香りを放ちますが、その香りは人によって好みが分かれるようです。

分布と生育

レダマは、地中海沿岸が原産です。日当たりと水はけの良い、特に砂地を好みます。日本には江戸時代初期に渡来し、庭木として利用されてきました。性質は丈夫で、アメリカ合衆国中西部、南アメリカ、オーストラリアなどに帰化していますが、高温多湿な日本では比較的短命です。

名前

属名のSpartiumは、縄や紐を作るのに使われた草に由来します。種小名のjunceumは、「イグサに似た」という意味で、細い葉の形状を表しています。和名のレダマは、スペイン語のボリビア方言である「レタマ」から来ていますが、近縁のRetama属と混同しやすい点に注意が必要です。

栽培

レダマは、種子から育てるのが一般的です。播種後1～2年で開花します。種子は、栽培地に直接まくか、浅鉢などにまいてから移植します。ただし、大きくなった苗は移植には適していません。種をまいた後は、2mm程度の覆土をし、適宜間引きを行い、株間を1m程度に保ちます。

レダマの種子は、国内ではあまり流通していませんが、英米のネットショップなどで比較的容易に入手できます。

注意点

レダマは、乾燥には強いものの、多湿には弱い性質があります。そのため、日本で栽培する際は、水はけの良い土壌を選び、過湿にならないように注意が必要です。また、剪定を行うことで、樹形を整え、風通しを良くすることができます。

レダマは美しい花を咲かせますが、香りが強いため、植える場所を選ぶ必要があります。庭に植える場合は、玄関や窓から離れた場所に植えることをおすすめします。

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