レックス・リーズン

レックス・リーズン

レックス・リーズン（Rex Reason）は、1928年11月30日に生まれ、2015年11月19日に86歳でその生涯を閉じた、アメリカ合衆国の俳優です。ドイツのベルリンで生を受けたものの、幼くして家族と共にアメリカへ戻り、カリフォルニア州で成長期を過ごしました。若くして軍務に就き、戦時中の17歳でアメリカ軍に従軍しています。

俳優としてのキャリアは、1948年にカリフォルニア州パサデナに位置する歴史ある地元劇団、パサデナ・プレイハウスでの舞台活動から始まりました。ここで3年間、熱心に演技の技術を磨き、舞台俳優としての基礎を築きました。この経験が後のハリウッドでの活躍の土台となります。

1951年、リーズンは映画産業の中心地であるハリウッドへと活動の場を移します。スクリーンテストに見事合格し、映画『Storm Over Tibet』で主演を務め、これが映画俳優としてのデビュー作となりました。この成功を受けて、製作を手がけたコロンビア ピクチャーズと2年間の専属契約を結びました。その後、ユニバーサル映画との契約を獲得し、多数の映画やテレビドラマに出演することで、役者としての確固たる地位を確立していきます。

ユニバーサル時代に特に知られるようになったのが、1955年に公開されたSF映画の古典的作品『宇宙水爆戦（This Island Earth）』でのミーチャム博士役です。この役は、彼のキャリアにおける代表的な役柄の一つとして記憶されています。他にも、『アパッチの怒り（Taza, Son of Cochise）』、『異教徒の旗印（Sign of the Pagan）』、『The Creature Walks Among Us』といったユニバーサル作品で重要な役を演じ、主に1950年代にその存在感を示しました。

映画だけでなく、テレビドラマにも積極的に出演しました。1950年代後半から1960年代にかけて、『鉄拳児アダム（Man Without a Gun）』ではレギュラー出演を果たし、他にも『フォード・テレビジョン・シアター（The Ford Television Theatre）』、『ローリング20（The Roaring 20's）』、『ペリー・メイスン（Perry Mason）』など、多くの人気テレビシリーズにゲスト出演しています。

主な出演作品は以下の通りです。

映画

『Storm Over Tibet』（1952年）
『情炎の女サロメ（Salome）』（1953年）※ノークレジット
『Mission Over Korea』（1953年）
『中国決死行（China Venture）』（1953年）
『アパッチの怒り（Taza, Son of Cochise）』（1954年）
『サスカチワンの狼火（Saskatchewan）』（1954年）※声のみ、ノークレジット
『異教徒の旗印（Sign of the Pagan）』（1954年）
『宇宙水爆戦（This Island Earth）』（1955年）
『The Creature Walks Among Us』（1956年）
『南部の反逆者』（1957年）

テレビドラマ

『フォード・テレビジョン・シアター（The Ford Television Theatre）』（1953年, 1957年）
『ザ・ミリオネア（The Millionaire）』（1956年）
『鉄拳児アダム（Man Without a Gun）』（1957年 - 1959年）
『サンセット77（77 Sunset Strip）』（1960年）
『ローリング20（The Roaring 20's）』（1960年 - 1961年）
『ペリー・メイスン（Perry Mason）』（1962年）
* 『幌馬車隊（Wagon Train）』（1963年）

レックス・リーズンは、2015年11月19日、カリフォルニア州ウォルナットにおいて、癌により86歳で死去しました。

1950年代のハリウッドにおいて、SFや西部劇、アクションなど幅広いジャンルで活躍し、特にSF映画史に名を刻む作品での重要な役柄を通じて、映画ファンに記憶される俳優です。

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