レディバグ (競走馬)

レディバグ：てんとう虫のように軽やかに駆け抜けた競走馬の物語

2018年4月28日生まれの競走馬、レディバグ。その名のとおり、軽やかで力強い走りで日本の競馬界に彩りを添えた馬だ。本記事では、デビューから引退まで、レディバグの輝かしい戦歴を紐解き、その魅力に迫る。

華々しいデビューと若駒の躍動

2歳（2020年）11月14日、阪神競馬場での2歳新馬戦でデビューを果たしたレディバグ。9番人気という下馬評を覆し、見事な勝利を収めた。中団から直線で抜け出し、2着馬に5馬身差をつける圧勝劇は、関係者の期待を大きく膨らませた。続く兵庫ジュニアグランプリ（JpnII）では惜しくも2着に終わったものの、その潜在能力の高さを示すレースとなった。

3歳時：着実に力をつける

3歳（2021年）に入ると、ヒヤシンスステークス（Listed）では3着と健闘。その後はオープン特別で2度の2着と惜敗するレースもあったが、着実に経験を積んでいった。日野特別（2勝クラス）では初コンビとなった戸崎圭太騎手との好連携で勝利。続く桶狭間ステークス（3勝クラス）でも勝利を収め、2連勝を達成した。この頃のレディバグは、レースセンスと高い能力を兼ね備えた将来有望な馬として注目を集めていた。

4歳時：オープンでの初勝利と重賞挑戦

4歳（2022年）になると、オープン特別レースへの挑戦が始まる。門司ステークス（OP）では8着と結果が出なかったものの、栗東ステークス（Listed）でオープン初勝利を飾った。後方から鋭く伸びる末脚は、関係者だけでなく多くのファンを魅了した。続くスパーキングレディーカップ（JpnIII）では2着、サマーチャンピオン（JpnIII）では5着と、重賞レースでも存在感を示した。

5歳時：交流重賞制覇の快挙

5歳（2023年）は、根岸ステークス（GIII）で10着と苦戦を強いられるも、マリーンカップ（JpnIII）では2着と好走。そして、前年2着だったスパーキングレディーカップ（JpnIII）に再挑戦。好スタートからレースを進め、最後はアタマ差で1番人気を制し、悲願の重賞初制覇を達成した。7度目の挑戦で掴んだ勝利は、関係者にとって大きな喜びとなった。その後もマイルチャンピオンシップ南部杯（JpnI）で3着と好走するなど、充実したシーズンを送った。

6歳時：有終の美を飾る

6歳（2024年）3月9日、阪神競馬場で行われたコーラルステークス（L）がレディバグの現役最終戦となった。9番人気と低評価ながら、福永祐一厩舎開業初出走初勝利というドラマチックな形で6勝目を挙げ、現役生活に幕を閉じた。引退後は繁殖牝馬として、新たな才能の育成に貢献していく予定だ。

レディバグの血統

母の半兄には、2003年共同通信杯（GIII）勝ち馬であるラントゥザフリーズがいる。この血統背景も、レディバグの能力の高さを裏付けるものとなっている。

まとめ

レディバグは、新馬戦での圧勝から始まり、交流重賞制覇という偉業を達成した競走馬である。その過程には、惜敗もあったが、持ち前の明るさと力強い走りで、多くのファンを魅了した。引退後も、繁殖牝馬として競馬界に貢献していくレディバグの今後の活躍に期待したい。その名にふさわしく、てんとう虫のように軽やかに、そして力強く、競馬界に輝く軌跡を残したと言えるだろう。

もう一度検索