レバ・フィフィタ

人物概要

レバ・フィフィタ（Leva Fifita）は、1989年 7月29日にトンガのネイアフで生まれたプロラグビーユニオン選手です。彼は主にロック（LO）のポジションでプレーしており、その恵まれた体格、具体的には身長195センチメートル、体重115キログラムというフィジカルを最大限に活かしたパワフルなプレーが持ち味です。ラグビー一家の出身であり、弟のヴァエア氏もまたラグビー選手として知られています。

キャリアの軌跡

フィフィタ選手のラグビーキャリアは、故郷トンガから遠く離れた日本で始まりました。彼は大阪産業大学に進学し、日本の大学ラグビーの舞台で選手としての基礎を築き、頭角を現しました。大学での経験は、彼の後のプロキャリアにおける重要な土台となりました。

日本での大学生活を終えた後、フィフィタ選手はさらなる成長を求めて国外へ渡ります。ニュージーランドのワイカト、オーストラリアのイーストウッドといったクラブでプレーし、異なるラグビー文化やプレースタイルを経験することで、自身の技術と戦術理解を深めました。

彼のキャリアにおいて大きな転機となったのは、ヨーロッパのトップリーグへの挑戦です。2017年にはフランスの有力クラブであるFCグルノーブルに加入しました。フィジカルコンタクトが非常に激しいことで知られるフランス国内リーグ、トップ14（当時）の舞台でプレーし、世界のトップレベルの選手たちと競い合いました。グルノーブルでの成功を経て、2021年にはアイルランドのプロチーム、コナート・ラグビーに移籍。ここでは、ヨーロッパ主要国のチームが参加する国際リーグ、ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ（URC）でプレーする機会を得ました。

アイルランドでの挑戦を終えた後、フィフィタ選手は再びフランスへ活躍の場を移します。オヨナ・ラグビーを経て、2024年からはRCナルボンヌに所属し、フランス国内リーグの一員としてベテランならではの経験とリーダーシップを発揮しています。

国際舞台での貢献

レバ・フィフィタ選手は、自身のルーツであるトンガ代表としても重要な役割を担ってきました。これまでに積み重ねたトンガ代表としてのキャップ数は33（2025年1月現在）を数え、これはチームへの長年の貢献を示しています。特に印象的なのは、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップ2019にトンガ代表の一員として出場したことです。世界の強豪国が集まる最高峰の舞台でプレーした経験は、彼のキャリアにおけるハイライトの一つと言えるでしょう。代表チームでは、セットプレーやフィジカルコンタクトでチームを支える重要な存在です。

ポジション特性とプレースタイル

彼の主戦場であるロックは、フォワードの中でも中核となるポジションです。スクラムでは、プロップと並んで最前列のサポートに入り、スクラム全体を安定させたり、相手にプレッシャーをかけたりする役割を担います。身長195cm、体重115kgという彼の体格は、スクラムにおける推進力や安定性において大きなアドバンテージとなります。

ラインアウトでは、ジャンパーとしてボールを獲得したり、相手のジャンパーを妨害したりする役目を果たします。その長身はラインアウトでの競り合いにおいて非常に有効です。また、オープンプレーにおいても、モールやラックといった密集でのボール争奪、相手ディフェンスラインへの突進（キャリアー）、激しいタックルによる防御など、攻守両面でハードワークをこなします。ロックには高い運動量と強靭なフィジカル、そして献身的なプレーが求められますが、フィフィタ選手はこれらの要素を兼ね備えた選手と言えます。

現在と今後の展望

現在、レバ・フィフィタ選手はフランスのRCナルボンヌに所属し、ベテランとしてチームを牽引しています。日本での学生時代から始まり、ニュージーランド、オーストラリア、そしてフランスとアイルランドという欧州の主要ラグビー国を渡り歩いた彼の豊富な経験は、どんなチームにおいても貴重な財産となります。トンガ代表としても国際舞台で長く活躍しており、そのキャリアは多岐にわたります。円熟期を迎えてもなお、情熱をもってプレーを続けるフィフィタ選手の今後の活躍に注目が集まります。

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