レポート (アルバム)
2017年4月19日、Official髭男dismは通算3枚目となるミニアルバム『レポート』をラストラム・ミュージックエンタテインメントから発表した。
本作は、前作『What's Going On?』から約5ヶ月ぶり、ミニアルバムとしては『MAN IN THE MIRROR』以来およそ10ヶ月ぶりのリリースとなった。販売形態は、オンライン限定でオリジナルのタオルマフラーが付属する初回限定盤と通常盤の2種類が用意された。また、タワーレコード、HMV、TSUTAYAといった主要CDショップでは、それぞれデザインの異なるステッカーが購入特典として配布された。
CDには全7曲が収録され、バラエティに富んだサウンドと歌詞の世界観が展開されている。
始まりの朝
中京テレビの情報番組『前略、大徳さん』のお天気コーナーBGMとして使用された楽曲。ボーカルの藤原聡が高校時代の吹奏楽部での経験をもとに制作されており、当時のパーカッションスキルを活かし、楽曲内で使用されている大太鼓やティンパニーなどの打楽器パートを一人で演奏している。ロックサウンドにクラシックの打楽器を取り入れ、ドラムのバックビートをあえて外しながらも楽曲の推進力を保つという実験的なアプローチが試みられた。2017年6月18日放送のテレビ朝日系音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」では、音楽プロデューサーの蔦谷好位置が「2017年上半期ベストソング」の3位にこの曲を挙げた。これを受け、急遽バンドの公式YouTubeチャンネルで楽曲の音源が公開された。
犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう！
夫婦間の日常的なすれ違いをテーマにした、一風変わったウェディングソング。コーラスにはガールズバンドの赤い公園が参加している。楽曲の世界観を表現したミュージックビデオが2017年3月17日に、ライブでの演奏を捉えたライブビデオが同年9月7日にそれぞれ公開されている。藤原が友人の結婚式に初めて参列した際、自身の楽曲「Clap Clap」が新郎新婦の入場曲として使われたことに深く感動し、そのような幸せな瞬間に寄り添える楽曲をさらに作りたいという思いから生まれた。ギターの小笹大輔は、この楽曲について「間奏には猫の鳴き声のようなギターフレーズを取り入れるなど、音の随所に遊び心が満載のハッピーな曲に仕上がった」とコメントしている。
異端なスター
この楽曲は2015年頃には既に原型が存在しており、音源化に先立つ2017年1月にはスタジオライブ映像が公開されていた。藤原がバンド活動を始めボーカルを担当することに対し、当初否定的な意見を受けた経験が制作の出発点となっている。結成当初からの重要なレパートリーであり、ライブでは定番曲として演奏される機会が多く、年々アレンジが変化しながら披露されている。Billboard JAPANのストリーミング・チャート「Billboard Japan Streaming Songs」では、2019年から2020年にかけて長期間トップ100圏内にランクインし続け、2020年4月20日付のチャートで最高位となる77位を記録した。
55
打ち込みを主体としたトラックで、Official髭男dismとしては珍しくメンバーがラップに挑戦している。楽曲の冒頭に聴こえる特徴的な「ボンッ」という声は、前作『What's Going On?』の間奏で使用された掛け声からサンプリングされた音源が活用されている。
Rolling
藤原が一人暮らしをしていた頃に経験した、激しい憂鬱に苛まれた夜の情景をテーマにした楽曲。不安に押し潰されそうな自身の情けなさや苦しみを乗り越えたいという強いメッセージが込められている。制作においては、曲の途中でメトロノームをあえて使用せず、リズムが意図的に走るような箇所を設けるなど、これまでのバンドサウンドと比較して大胆な手法が取り入れられた挑戦的な作品となっている。
イコール
藤原がバンド結成前に地元の銀行で営業職として勤務していた際に感じた、社会の不条理や矛盾をテーマにしたバラードナンバー。アレンジメントには本澤尚之と宮田“レフティ”リョウが参加し、ストリングスにはヴァイオリンの越川歩、ヴィオラの生野正樹が迎えられ、深みのあるサウンドが構築されている。
* Trailer
日本の小説家である村上春樹の『1Q84』や、カナダのシンガーソングライター、ジャスティン・ビーバーの楽曲『Love Yourself』など、様々な作品からインスピレーションを受けて生み出された楽曲。タイトルである「Trailer」には、映画フィルムの余白部分や「次回予告」といった意味が込められており、この楽曲が次作となる初のフルアルバム『エスカパレード』のオープニングトラック「115万キロのフィルム」へと繋がる序章の役割を果たしていることが示唆されている。
これらの楽曲に加え、Official髭男dismのメンバーである藤原聡（ボーカル、ピアノ、プログラミング、パーカッション）、小笹大輔（ギター、コーラス）、楢﨑誠（ベース、コーラス、バリトンサックス）、松浦匡希（ドラムス、コーラス、パーカッション）の他、赤い公園（コーラス）、久保田真吾（Additional Programming）、原田知斉（サックス）、湯本淳希（トランペット）、原田彩香（トロンボーン）、本澤尚之（プログラミング）、越川歩（ヴァイオリン）、生野正樹（ヴィオラ）といったミュージシャンやアレンジャーが制作に参加し、アルバムの多様なサウンドを彩っている。
本作は、前作『What's Going On?』から約5ヶ月ぶり、ミニアルバムとしては『MAN IN THE MIRROR』以来およそ10ヶ月ぶりのリリースとなった。販売形態は、オンライン限定でオリジナルのタオルマフラーが付属する初回限定盤と通常盤の2種類が用意された。また、タワーレコード、HMV、TSUTAYAといった主要CDショップでは、それぞれデザインの異なるステッカーが購入特典として配布された。
CDには全7曲が収録され、バラエティに富んだサウンドと歌詞の世界観が展開されている。
収録曲解説
始まりの朝
中京テレビの情報番組『前略、大徳さん』のお天気コーナーBGMとして使用された楽曲。ボーカルの藤原聡が高校時代の吹奏楽部での経験をもとに制作されており、当時のパーカッションスキルを活かし、楽曲内で使用されている大太鼓やティンパニーなどの打楽器パートを一人で演奏している。ロックサウンドにクラシックの打楽器を取り入れ、ドラムのバックビートをあえて外しながらも楽曲の推進力を保つという実験的なアプローチが試みられた。2017年6月18日放送のテレビ朝日系音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」では、音楽プロデューサーの蔦谷好位置が「2017年上半期ベストソング」の3位にこの曲を挙げた。これを受け、急遽バンドの公式YouTubeチャンネルで楽曲の音源が公開された。
犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう！
夫婦間の日常的なすれ違いをテーマにした、一風変わったウェディングソング。コーラスにはガールズバンドの赤い公園が参加している。楽曲の世界観を表現したミュージックビデオが2017年3月17日に、ライブでの演奏を捉えたライブビデオが同年9月7日にそれぞれ公開されている。藤原が友人の結婚式に初めて参列した際、自身の楽曲「Clap Clap」が新郎新婦の入場曲として使われたことに深く感動し、そのような幸せな瞬間に寄り添える楽曲をさらに作りたいという思いから生まれた。ギターの小笹大輔は、この楽曲について「間奏には猫の鳴き声のようなギターフレーズを取り入れるなど、音の随所に遊び心が満載のハッピーな曲に仕上がった」とコメントしている。
異端なスター
この楽曲は2015年頃には既に原型が存在しており、音源化に先立つ2017年1月にはスタジオライブ映像が公開されていた。藤原がバンド活動を始めボーカルを担当することに対し、当初否定的な意見を受けた経験が制作の出発点となっている。結成当初からの重要なレパートリーであり、ライブでは定番曲として演奏される機会が多く、年々アレンジが変化しながら披露されている。Billboard JAPANのストリーミング・チャート「Billboard Japan Streaming Songs」では、2019年から2020年にかけて長期間トップ100圏内にランクインし続け、2020年4月20日付のチャートで最高位となる77位を記録した。
55
打ち込みを主体としたトラックで、Official髭男dismとしては珍しくメンバーがラップに挑戦している。楽曲の冒頭に聴こえる特徴的な「ボンッ」という声は、前作『What's Going On?』の間奏で使用された掛け声からサンプリングされた音源が活用されている。
Rolling
藤原が一人暮らしをしていた頃に経験した、激しい憂鬱に苛まれた夜の情景をテーマにした楽曲。不安に押し潰されそうな自身の情けなさや苦しみを乗り越えたいという強いメッセージが込められている。制作においては、曲の途中でメトロノームをあえて使用せず、リズムが意図的に走るような箇所を設けるなど、これまでのバンドサウンドと比較して大胆な手法が取り入れられた挑戦的な作品となっている。
イコール
藤原がバンド結成前に地元の銀行で営業職として勤務していた際に感じた、社会の不条理や矛盾をテーマにしたバラードナンバー。アレンジメントには本澤尚之と宮田“レフティ”リョウが参加し、ストリングスにはヴァイオリンの越川歩、ヴィオラの生野正樹が迎えられ、深みのあるサウンドが構築されている。
* Trailer
日本の小説家である村上春樹の『1Q84』や、カナダのシンガーソングライター、ジャスティン・ビーバーの楽曲『Love Yourself』など、様々な作品からインスピレーションを受けて生み出された楽曲。タイトルである「Trailer」には、映画フィルムの余白部分や「次回予告」といった意味が込められており、この楽曲が次作となる初のフルアルバム『エスカパレード』のオープニングトラック「115万キロのフィルム」へと繋がる序章の役割を果たしていることが示唆されている。
これらの楽曲に加え、Official髭男dismのメンバーである藤原聡（ボーカル、ピアノ、プログラミング、パーカッション）、小笹大輔（ギター、コーラス）、楢﨑誠（ベース、コーラス、バリトンサックス）、松浦匡希（ドラムス、コーラス、パーカッション）の他、赤い公園（コーラス）、久保田真吾（Additional Programming）、原田知斉（サックス）、湯本淳希（トランペット）、原田彩香（トロンボーン）、本澤尚之（プログラミング）、越川歩（ヴァイオリン）、生野正樹（ヴィオラ）といったミュージシャンやアレンジャーが制作に参加し、アルバムの多様なサウンドを彩っている。
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