レーシング・ポイント

レーシング・ポイントUKリミテッドの歴史

レーシング・ポイントUKリミテッドは、2018年に設立されたフォーミュラ1のチームであり、フォース・インディアを引き継いで緊急参戦する形でF1の世界へと足を踏み入れました。ここでは、このチームの誕生から活動、そして改称までの経緯を詳述します。

フォース・インディアの崩壊から新たなスタートへ

レーシング・ポイントは、2008年から参戦していたフォース・インディアが資金難から破産手続きを始めた2018年に設立されました。この年のハンガリーGPでは、フォース・インディアのドライバーであるセルジオ・ペレスが、チームを救うために苦渋の決断で破産手続きを選んだことで、チームは管財人の管理下で売却先を探すことになりました。

資産家のローレンス・ストロールが率いるコンソーシアムがチームを買収し、新たにレーシング・ポイントUKリミテッドとしてチームの運営がなされることになります。これにより、400人の従業員の雇用が確保され、元フォース・インディアの空白のエントリーを引き継ぐ形で、2018年のベルギーGPから新規参戦チームとして活動を開始しました。

2018年シーズンの展開

新生レーシング・ポイントは、初戦となったベルギーGPでいきなり躍進を見せました。エステバン・オコンが予選で3位、ペレスが4位を獲得し、決勝でもダブル入賞を果たしました。この結果、コンストラクターズランキングにおいてもある程度の評価を受けることとなりました。しかし、チームとしては、新規参戦チームとして扱われ、前のシーズンのポイントは無効とされました。

2019年の挑戦

2019年には、正式に「レーシング・ポイント」としてコンストラクター名が承認されました。この年は、ドライバーの構成がほぼ変わらない中、ランス・ストロールがウィリアムズから加入し、ペレスとのコンビで参戦しました。シーズン序盤は順調でしたが、次第に成績が振るわなくなり、最終的には昨シーズンの合算ポイントに届かない結果に終わりました。

2020年の継続と変化

2020年も引き続き前年のラインナップを維持し、「BWT・レーシング・ポイントF1チーム」として参戦しました。この年は、ストロールがチームのオーナーとしての影響力を強める中、エンジンはメルセデスが供給し、リーダーシップはオットマー・サフナウアーが担っていました。

アストンマーティンへの改称

2020年の年初、ローレンス・ストロールがアストンマーティンの株式を取得したことで、チーム名の改称が発表されました。2021年からは、61年ぶりに「アストンマーティンF1」としてF1に参戦することが決まり、レーシング・ポイントの歴史は幕を閉じることとなりました。これを受けて、チームは新しい時代を迎え、再び有名なブランドとしての道を歩むことになります。

結論

レーシング・ポイントは短いながらも注目を集めたチームであり、フォース・インディアの遺産を受け継ぎながら新しい挑戦を続けました。その後、アストンマーティンとしての未来が待っていることから、彼らの歴史はF1界において重要な位置を占めています。

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