ロイツマ・ガール

ロイツマ・ガール (Loituma Girl) / リークスピン(Leekspin)

「ロイツマ・ガール」とは、フィンランドのグループ、ロイツマが歌う民謡「イエヴァン・ポルッカ」の一部分に、日本のテレビアニメ『BLEACH』のキャラクター、井上織姫がネギを振り回す場面を組み合わせたFlashアニメのことです。別名「リークスピン」とも呼ばれています。

ブームの始まり

このFlashアニメは、2006年4月下旬頃にインターネット上で無料公開され、瞬く間に人気となりました。その理由は、耳に残る歌声、朗らかなキャラクターの表情、独特な渦巻き模様の背景、そして何よりも、ネギを振り回すという奇妙な行為の組み合わせが、多くの人々にとって愉快で印象的だったからです。

作者は不明ですが、海外で制作されたものと考えられています。ロイツマのメンバー、ティモ・ヴァーナネン氏は、フィンランドの新聞で、アニメーションの存在を知ったきっかけが、ロシアからの膨大なアクセスだったと語っています。このことから、「ロイツマ・ガール」はロシアから広まったと推測されています。

楽曲

Flashアニメで使用されているのは、「イエヴァン・ポルッカ」の第5節後半から第6節までの26秒間です。この部分は原曲では間奏にあたり、決まった歌詞はありません。しかし、ロイツマはアカペラで歌う際に即興でスキャットを入れており、それがアニメーションに使われています。

スキャットには言葉としての意味はほとんどありませんが、「クリカン・クッカ・ヤ・キリカン・クー」の部分だけは、フィンランド語で「クリッカの花とキリッカの月」という意味になります。クリッカはフィンランドの地名ですが、キリッカについては詳細は不明です。

動画

アニメーションでは、『BLEACH』の井上織姫がネギを回す4コマのシーンが使用されています。このシーンは、同作の第2話で、織姫が買い物の帰りに、ネギなどの食材を振り回して無事をアピールする場面です。食材の組み合わせは、織姫の独特な味覚センスを表しています。このシーンは、ユーモラスさを強調するために、非常に明るい笑顔で描かれています。

2020年末にAdobe Flashのサポートが終了しましたが、インターネットアーカイブはFlashアニメを保存し、エミュレータ「Ruffle」を使って再生可能にしました。その際、「ロイツマ・ガール」はFlashアニメの代表作として紹介され、その影響力の大きさを改めて示しました。

影響

「ロイツマ・ガール」の流行は、様々な形で影響を与えました。ロイツマのドイツ版シングルでは、CDジャケットにメンバーがネギを持ったイラストが描かれ、裏面にはネギを持った写真が使われています。

また、ゲーム『BLEACH 〜ブレイド・バトラーズ2nd〜』では、隠し要素として織姫にネギを持たせることが可能です。さらに、オランダでは著作権を無視して携帯電話の動画として販売されそうになったり、ロシアではソングクリップが販売されたりもしました。

派生作品

このFlashアニメは、多くのパロディ作品を生み出しました。YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サイトには、数多くのリミックスやパロディ動画が投稿されました。

特に有名なのは、VOCALOIDの初音ミクに「イエヴァン・ポルッカ」を歌わせた動画です。この動画では、初音ミク（及び派生キャラの「はちゅねミク」）がネギを持っており、これがきっかけで、「初音ミクとネギ」の組み合わせが定番となりました。また、このパロディ動画の作者であるおんたま氏によって、4コマ漫画『はちゅねミクの日常 ろいぱら！』が連載されました。

関連事項

MADムービー
イエヴァン・ポルッカ
BLEACH - 井上織姫
初音ミク
Adobe Flash
キャラメルダンセン
4chan

外部リンク

A description of Loituma, on the NorthSide homepage.
Collection of flash clips inspired by the original Loituma flash
Loituma Girl - Flash Animations Live Forever at the Internet Archive (Internet Archive)

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