ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団（Royal Liverpool Philharmonic Orchestra, 略称RLPO）は、イギリスを代表するオーケストラの一つであり、その歴史は英国の音楽史と深く結びついています。リヴァプールを拠点とするこの楽団は、国内のオーケストラとしては珍しく、自前の演奏会場である「フィルハーモニー・ホール」を所有していることが特徴です。

概要

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団は、創設以来、数々の著名な指揮者を迎えてきました。マックス・ブルッフ、ヘンリー・ウッド、マルコム・サージェント、チャールズ・グローヴズ、ジョン・プリッチャードといった名指揮者たちが、このオーケストラの首席指揮者を務め、楽団の発展に貢献しました。近年では、2001年からジェラード・シュワルツが首席指揮者を務め、2005年9月にはヴァシリー・ペトレンコがその任を引き継ぎ、2021年まで長きにわたり楽団を率いました。そして、2021年からはドミンゴ・インドヤンが首席指揮者に就任し、新たな時代を築いています。

本拠地であるフィルハーモニー・ホールは、その卓越したアコースティックで知られています。その響きの良さから、数多くの録音セッションに利用され、世界中の音楽家やエンジニアから高い評価を得ています。オーケストラの演奏会はもちろんのこと、様々なジャンルの音楽イベントが開催され、リヴァプールの文化を支える重要な役割を担っています。

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団は、国内外で活発な演奏活動を展開しています。コンサートホールでの演奏だけでなく、FM放送を通じてラジオ番組にも出演し、より多くの人々に音楽を届けています。教育プログラムにも力を入れており、次世代の音楽家育成にも貢献しています。

録音

1998年には、自主レーベル「RLPO Live」を設立し、積極的に録音活動を行っています。2003年からはクラシコ・レコーズにも録音を開始し、そのレパートリーは多岐にわたります。特に、ダグラス・ボストックの指揮によるカール・ニールセンの交響曲全集および管弦楽曲秘曲集は、新校訂版を使用した貴重な録音として知られています。また、ベートーヴェンやドヴォルザークといったクラシック音楽の定番から、マーラー、ラフマニノフ、ブリテン、ヴォーン＝ウィリアムズといった近現代の作曲家の作品まで、幅広い時代の音楽を網羅しています。

関連項目

リヴァプール・オラトリオ

外部リンク

Royal Liverpool Philharmonic Orchestra - 公式ウェブサイト

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